嘘をついてでも傍にいる ○o。.~Extra edition~.。o○

３０．「聞いていい？」 ページ31

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傘の中に二人。


その二人は、恋人同士。



それなのに、不思議な距離感がある。








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どこが大丈夫やねん。


まだフラフラしてるやん。




体調悪い子が雨にぬれたらあかんと思って少し傘をそっち側に寄せると


そういうの気付く子やから、でもいつもはそれをありがたく受け取るのに


今日は「ぬれるよ」って元に戻させられる。






優しさと捉えるべきか


強情だと思うべきか




さすがに苛立ったから


半ば無理やり肩を抱いて、自分との距離を近づかせた。








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舞「・・・大毅。」






少し驚いたように、え、という声が聞こえてから


ためらいがちに、俺の名前を呼ぶ。




ん？と少し顎を下げて、彼女の方を向くと







・・・・・・・何故か、今にも泣きそうな顔をしてて。









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舞「・・・ごめん。大毅、こういう女の子苦手なんだろうなって分かってる。」

重「・・・どしたん。」

舞「でもね、今日だけ、病人が精神不安定になってるわって思って聞いて。」








舞「・・・・・私、大毅の事好きだよ。」








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舞「大毅は、私の事、好き？」






そう言った後


俺の体に、少しもたれかかって


舞の体が熱いのに気付いた。




やっぱ風邪ひいてるやん。








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急いで帰るでって言って


少し歩くスピードを速めた。







返事は、言わへんかった。

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