▽ ページ24
岩本side
その一週間後。Aちゃんの抜歯の日。
岩本『……ちゃんとあるね、問題はちゃんと来てくれるか、』
カルテには名前はある。
そして、約束の時間。
心なしか樹も少し緊張している。まあ、他の患者さんの手前、そんなそぶりは見せないけど。
Aちゃんの処置の時間は15時すぎ。その後の俺の患者さんはいない。
15時すぎになったけど、待合室にAちゃんはいない。
田中『岩本くん、……あの、』
岩本『まだ来てないか、……』
田中『俺ちょっと外見てきますね、』
と言って、樹が外に出て行った。
……
岩本『樹？、……あれ、いるじゃん、』
外に出てすぐのところに泣き出しそうなAちゃんと、Aちゃんの目線まで腰を落とした樹がいて。
田中『ほら、先生も迎えにきてくれたよ、笑
おいで、とりあえずここ寒いじゃんね、』
樹が背中をそっと押すと、自分で中に入ってくれた。
岩本『ちゃんと来れて偉かったな、笑』
『でも、中は入れなくて、……』
田中『頑張ってくれたんでしょ、いいよ。
診察室入れる？』
『……ん、……』
中に入ると、他のスタッフもえらいね、と笑顔で声をかけてくれる。
岩本『今日は学校無かったの？』
『……テストだから、午前ちゅう、……』
岩本『そっかそっか、テスト終わりに来てくれたんだね。……大丈夫か、笑』
背中が震えてて、何かの拍子に泣き出しそうで。
かろうじて、周りに小さい子もいるから、と耐えてるみたいだけど、
華奢な背中を樹が撫でてくれて、
田中『よし、じゃあ先生のお話一緒に聞こうか。大丈夫、俺隣に居るから、ね。』
そういって、柔らかい穏やかな雰囲気を作ってくれる。
岩本『よし。
じゃあ、説明していくと、……』
顔色見ながら、怖がらせないように話す。
ここの歯科は歯医者が怖い人のために笑気麻酔、というものを導入している。
Aちゃんのケースも笑気麻酔を使う方がいいと思う。そうすることで、気持ちが穏やかな状態で治療を受けてもらえる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 786人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
渡辺翔太すき！ - しょっぴーみたいなのお医者さんが、いたらどれだけ痛いのも我慢するか…。とても、最高でした！ (2020年12月28日 13時) (
レス) id: 1cfe5b607c (このIDを非表示/違反報告)
志帆(プロフ) - 北斗くんの医療系が読みたいです！！！ (2020年4月24日 19時) (レス) id: 87914d5be6 (このIDを非表示/違反報告)
やっちゃん(プロフ) - このままの感じでSnowManの医療系が読みたいです！ (2020年4月24日 17時) (レス) id: 266f7dbfb5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し3978号(プロフ) - SixTONESの続きがもっと読みたいです！ (2020年4月24日 17時) (レス) id: daaaad20af (このIDを非表示/違反報告)
あ - 今までのお話がもうすっごくめちゃめちゃタイプです！採用されるかはわかりませんが、このままスノストの医療系のお話が読みたいです！これからも応援させて頂きます！更新頑張ってください！(長々とすいません.....) (2020年4月24日 10時) (レス) id: 151c98281b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊架
| 作成日時：2020年4月10日 21時
