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京本side
その日もまた、樹と夜勤の日だった。
今日は静かな夜だね、と樹や他のドクター、看護師と笑っていた。
忙しい時はほんとに、頭が回るくらい一気に何個も作業しなきゃいけなかったりするから大変。
……
しばらく経った頃。
巡回に回っていた後輩の看護師からのナースコール。部屋はAちゃんの部屋からで。
京本『どした、』
後輩『Aちゃんがうなされてて、ちょっとパニック状態です、樹先生お願いします、』
田中『おっけー、きょも行くよ、』
さっきまでけらけら笑ってた樹の顔が一気にドクターの顔になって急いで駆けていく姿に周りに緊張感が走る。
……
田中『Aちゃーん、どしたー、ん？、』
ベッドの上で看護師の抑制を拒否するように、ばたばたと動くAちゃん。
樹や俺の声は聞こえていないのか、やだ、助けて、と手を伸ばすAちゃん。
田中『大丈夫大丈夫、……な、みんないるから、』
樹は優しく声をかけながらゆっくりとAちゃんの体を起こして腕の中に入れた。最初こそ、抵抗したもののそのまま樹が背中をとんとんとし出すと、不思議と落ち着いてきた。
京本『Aちゃん、びっくりしたね。』
樹は安定剤をそのまま入れたい、と薬をとりに行くから俺はぐったりしたAちゃんを樹のように腕の中に入れてゆっくりゆらゆらと小さく揺らす。
『……きょ、もとせんせ、……っ、』
京本『んー、どした、』
『……こわい、……っ、』
京本『なにが怖い？』
『……ふとるの、こわい、……っ、頑張るって、きめたのに、……っ、』
そこまで言うと、泣き出してしまった。
京本『大丈夫、大丈夫……、よーく頑張ってるもんなぁ、……怖くなることは悪いことじゃないから、自分のこと責めないで。』
『……んっ、助けて、……っ、こわい、っ、』
しがみついてくる彼女の背中をぽんぽんとして、側にいるからね、と背中を撫でる。
やっと聴けた彼女の本音。今まで怖いのも辛いのも我慢して、頑張ってくれてたんだろう。
田中『……Aちゃん。今まで怖いのひとりで我慢してたんじゃない？、』
『……んっ、ごめ、なさ、い、……』
樹が点滴から、すっと安定剤をいれてそのままAちゃんの前にしゃがんでる。
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美紀(プロフ) - スノスト大好きです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年10月26日 17時) (
レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
渡辺翔太すきぃ！ - とっても面白くて本にしてください！ってくらいでした！医療系のやつ、また待ってます！ (2020年12月28日 21時) (レス) id: 1cfe5b607c (このIDを非表示/違反報告)
岩田柊架(プロフ) - ひよこ豆さん» リクエストありがとうございました。 (2020年5月24日 8時) (レス) id: 8ac4da8d9b (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ豆(プロフ) - 岩田柊架さん» 書いていただきありがとうございました！とても良かったです！！ (2020年5月23日 22時) (レス) id: 0cf3933467 (このIDを非表示/違反報告)
岩田柊架(プロフ) - ひよこ豆さん» 了解致しました。ありがとうございます！ (2020年5月17日 16時) (レス) id: 8ac4da8d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊架
| 作成日時：2020年4月27日 0時
