帰省 ページ3
時計の針がてっぺんで交わる頃。
混乱したままの頭と、勝手に溢れ出た涙のせいで真っ赤になった鼻を携えて実家に着いた。
「おかえり。」
そう言ってあたしを出迎えた母親の表情がいつもと違うことは、離れたところに住んでいてしばらく顔を見せていなかったあたしでさえすぐに分かった。
何か話があるのだろうと予想しつつ、しかし思い当たる節もなくてモヤモヤした気持ちを持て余しながら久々の実家に足を踏み入れる。
「じゃあーん！！
今日はAの大好物を並べてみた！」
部屋に入るや否や、満面の笑みで母親が食卓に向かって大きく手を広げる。
ほかほかと湯気を上げるその食卓には、
唐揚げやらパスタやら、パンケーキやら、チキンライスやら、確かにあたしが幼少期から好き好んできたものばかりが並んでいた。
あれ……通常運転？
何かシリアスな話でもするのかと思っていたあたしは拍子抜けした。
先程見せた母親の少し強張ったような笑顔は、
もしかして母親が腕を振るって用意してくれたと思われる料理たちへのあたしの反応を気にしていたのだろうか？
それならばと、あたしは満面の笑みをしてみせた。
「ありがとう〜！
でもお昼からこんなに食べられないよ(笑)」
離れて暮らしている時は、結婚だなんだと不満を持つことも多いが、
こうやって帰ってみるとちゃんと幸せな家庭だった。
しかしながら、母親があたしに好物を提供するためにわざわざあたしを呼び戻すとは到底思えない。
とすればやはり結婚の話だろうかとも思ったけれど、
どこかあたしは勘付いていた。
話がしたくて呼んだはいいものの、
切り出す勇気が出なくて、
どうにかこうにか食事にありついて話すタイミングを先延ばしにしてしまっている
――といったところだろうか。
なぜなら、結婚しないの攻撃を受けるときはあたしが帰宅して開口一番にその話題が飛び出すからだ。
まさか、さっきのあの不思議な日記のこと……
――いや、それはないか……
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渡璃凛(プロフ) - ○○さん» 長らく返信しておらずすみません;;; よろしければ引き続きよろしくお願いします。 (2021年5月7日 10時) (
レス) id: 800f7c5fac (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - うぅ苦しい辛い…泣。けどめちゃくちゃ展開がまた楽しみになりました！はあああ丸うううう泣 (2021年1月25日 20時) (レス) id: 155ff908a4 (このIDを非表示/違反報告)
渡璃凛(プロフ) - コメントありがとうございます。恐れ多いお褒めの言葉をたくさんいただいて嬉しいですしこれからもお付き合い頂きたいですしおすし(笑) 若干亀更新ですがよろしくお願いします。 (2021年1月25日 10時) (レス) id: 800f7c5fac (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - 内容もありきたりじゃないし、読みやすいし聞き手側に想像しやすい表現ですし！変な関西弁じゃないですし！自然な感じで内容も面白くて急展開になってきてて面白いですね！(いやおすしって言わないんかーーーーーーい自分) あ、おすし← 次のページも楽しみにしてます！ (2021年1月25日 3時) (レス) id: 155ff908a4 (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - 面白いですね！ (2021年1月25日 3時) (レス) id: 155ff908a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡璃凛 | 作成日時：2021年1月6日 14時
