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気付けばあたしはベッドの中だった。
ぼんやりと見える天井は、あたしの家のものだ。
段々と頭が冴えてきて、額がひんやりとしていることに気付いた。
手をやると、どうやら冷えピタシートが貼られているらしい。
近くにおいてある時計に目をやると、時刻は朝６時。
帰って来てから、そのまま寝てしまったみたいだ……
ってあれ？
あたし、どうやって帰ってきたんだっけ。
ていうかこの冷えピタシートはどうやって…
むくっと身体を起こしてみたけど、途端に痛む頭と定まらない視界に耐えかねてすぐに倒れた。
とりあえず、熱測らないと……
「…目覚めたんや」
「ッわ！！」
不意に飛んできた、聞き馴染んだその声に、あたしの心臓は2cmくらい飛び跳ねた。
「た、忠義……？」
「お前なぁ！」
なぜエプロンをしているのか、
なぜ体温計とミネラルウォーターを手にしているのか、
そもそも何で忠義がここにいるのか、
はてなマークしかないその状況を整理する暇も与えてもらえなかった。
「お前が残業とかわけわからん口実つけて俺のこと避けてるから、しゃあないからお前ん家の前で待っとって、やっと帰ってきた思ったらお前公園で倒れるし！
阿保か！？何でそない身ィ削ってまで残業すんねん！」
そう捲し立てながら、忠義はあたしに体温計を押し付けて、近くのローテーブルに薬とミネラルウォーターを置いた。
大人しく検温しながら、
「何、言ってんの……？」
震える声でそう聞くと、
「――ごめん、Aの携帯に"友梨"って子から電話来てたから、思わずとってもうた。
会社の友達、なんやろ？その子から教えてもらった。
俺に会うのが怖くて、わざと残業とかしてたんやろ？
それで、相当寝不足やったんやろ？
――これまで、俺と飯行くん付き合うためにむっちゃ頑張って仕事こなしてたことも、聞いた」
相変わらず呆れたようにそう言った。
――友梨……余計なことを…
ピピっと鳴った体温計を脇から取り出すと、38.4℃。
「ほら、高熱やんか。
どういう理由があっても、そうやって自分の身を犠牲にしたらあかんで！」
「いたっ」
「お粥、もうすぐ出来るから寝とくんやで！」
パチン、とデコピンをして、忠義は部屋を出て行った。
あたしは大人しく、頭から布団をかぶった。
―――――――――――――――
いつかに頂いたリクエストを盛り込んでみました。
こんな感じで大丈夫ですかね。。
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渡璃凛(プロフ) - 雨さん» 細かいところは私のこだわりというかスタイルなので気にしないで頂きたいです。イモるというのは物怖じするとかビビるという意味です。続編は今のところ考えていませんがまたいつか機会があれば書かせていただきます。 (2021年3月1日 13時) (
レス) id: ca2c84b988 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 何度も続けてのコメントですみません。 続きがあるなら39からとかでも良かったのでは？と 思ってしまって｡｡｡ 何かすみません(>_<) (2021年3月1日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - またまた続けてのコメントですみません...。 最後に一つだけ気になったことがあるのですが｡｡｡ 物語38の後にお礼とお知らせ■作者よりの後も物語は 続きますが...。 何故そこでは物語の各題名に数字とか何も無く・だけ なんでしょうか？ (2021年3月1日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - また続けてのコメントですみません｡｡｡ 物語読みました。 物語は完結してしまいましたが...。 その後の2人が気になります。 (2021年3月1日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて一つお聞きしたいことがあるのですが...。 ・ページ47のここの部分 自分で探そうにもいざ会ったら絶対イモるやろうから〜 この絶対イモるやろうから〜のイモるとはどういう意味なんでしょうか？ (2021年3月1日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡璃凛 | 作成日時：2020年10月8日 17時
