♪４７♪ ページ47
「みんな、いいかな」
コンクール会場。発声を済ませたところで、私は部員に声をかけた。
「本番。一年生は緊張してると思うし、二年生三年生も気合入ってると思うけど……今までの成果を信じて出せば、大丈夫。何より、歌うことを楽しんでコンクールを終えましょう」
それと、と付け加えた。腰を曲げた私に、どよめく部員の声が聞こえていた。
「ありがとう。ここまで着いてきてくれて。……副部長みたいに私は華やかじゃないし、タイプ違うからみんなに厳しいことも沢山言ってきたと思います。それでも、着いてきてくれてありがとう」
それでも、と顔を上げた。今まで一番前で見渡してきた顔。視線が、一斉に私に注がれた。
「感傷に浸るのは終わってからにしようと思います。今は歌うことだけを考えて！ 行くよ、立海合唱部！ 」
威勢の良い声が、発声室に響いた。出ていく部員を見送って、最後に私とハッシーが続く。
「ハッシー」
小さな影がこちらを向いた。
「ありがとう。ハッシーが副部長で良かった。これからもよろしくお願いね」
これが最後だとは思わない。だけど、せっかくだから。私の本音を彼女に届けたい。
「……何いってんの、もちろんだよ！ あたしも、つきちゃんが部長でよかった！ こちらこそ！ 」
嗚呼、そう。これでこそハッシーだ。
これからも歌を歌おう。最高の相棒と、私と。それから、できたら。
「プログラムナンバー20。立海大附属中学校。曲目は……」
舞台の扉が開いた。
漏れ差す光をしっかりと見据えながら、私は部員に続いて光の中へと足を踏み入れた。
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かるぴん(プロフ) - めちゃくちゃブン太大好きになりましたら！主人公も友達のキャラも好きです！素晴らしい作品をありがとうございました！ (2022年4月9日 3時) (
レス) @page50 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - YUEMINさん» コメントありがとうございます！！ハチャメチャに嬉しいです、頑張ります(´∀`) (2019年3月23日 23時) (レス) id: 530eb924bf (このIDを非表示/違反報告)
YUEMIN(プロフ) - 完結おめでとうございます。めちゃくちゃ楽しく読むことができました!!これからも頑張ってください。応援しています!!! (2019年3月23日 22時) (レス) id: 1af2bac581 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ(プロフ) - とんでもないです^ ^ゆっくり書いて頂ければ幸いです。作者様のペースで、頑張って下さい！応援してます！ (2019年3月22日 21時) (レス) id: 949b3c86b7 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - りんごあめさん» ありがとうございます！！！めっっちゃくちゃ嬉しいです！！！後日談、出来たら書きたいと思っているのですが如何せん残りの話数が2話分しか残っていないもので……なんとか収めて書きたいと思っていますのでお待ちいただけたら嬉しいです！ (2019年3月22日 1時) (レス) id: 530eb924bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2018年9月11日 22時
