翠玉の守護者 (ページ46)

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45話ページ46

ラルドからタオルを受け取ったシャオロンはある程度の水気を拭き、改めて4人に向き直った

「あー…タオルありがとな」

『いや、元はと言えばゾムが悪い』

「はえー俺ですか？」

「お前や！」

「お前しか、居ないんだよなぁ」

「えっと、自己紹介が遅れてしもうてすまんな、俺はシャオロン、コネシマとは昔からの腐れ縁なんや」

本人から改めて名前を教えてもらい、それぞれ自己紹介をする

「ゾムの事止められんでホンマごめん、ロボロや、よろしゅう」

「ゾムでーす！よろしくなぁ！」

『…はぁ…ラルドだ、コネシマとは城で会ってから世話になっている』

「シャオロンに自己紹介なんてせんでええのに」

なんやかんやでお互いの名前が分かった所で、丁度不合格者全員が城を抜けた
それと同時ぐらいに試験官が合格発表した場所に戻って来る

「では、ここに残っている者達は只今を持って我々国の軍人となる。それに伴い、まず君達には兵籍番号が与えられ、番号が刻まれたドッグタグを渡す。肌身離さず着ける様に、それが君達を証明する"証"だ。尚、君達の兵科はまだ決めていない、その為小隊を組んだ、今から伝える、聞き漏らしの無い様に」

試験官、否、曹長が手に持つ紙を見て第1小隊から名前が呼ばれて行く

「次、第8小隊、～～～…コネシマ、～～…シャオロン、～～～…ゾム、～～～～…ラルド、ロボロ、以上30名、次、第9小隊」

「…驚いたわ」

「そうやな」

『まさか同じ小隊になるとはな…』

「またお前と同じかよ」

「こっちの台詞じゃい！！」

5人の名前が同じ小隊の時に呼ばれ、驚いた様子でそれぞれの顔を見合わせる
尚、約2名ほどお互いを見て顔を顰めたが

『これも何かの縁だな…ふふっ、軍人になってからもよろしくな？』

絡まれていた時に助けたロボロ、城で会ったコネシマ、始めに秘事を話したゾム、そして、ついさっき知り合ったシャオロン
軍人採用試験の時に初めて会って話をした者達が同じ小隊になり、ラルドは目には見えない"エン"を感じる
そして軍人になり同じ小隊で行動する4人に改めて向き直り笑顔を浮かべてよろしくと言った

「「「「！」」」」

「おう！勿論やで！」

「こちらこそ、よろしゅう！」

「そんなん、当たり前やん！」

「よろしくな！」

己の使命を果たす為の一歩をラルドは歩み出した
彼女のこの先には何が待ち受けているのか、知っているのは星のみ