翠玉の守護者 (ページ42)

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41話ページ42

それからは矢継ぎ早に話し出す

「めっちゃ焦ったんやで！試験終わったら姿見えんくて、やっと見つけた！思おたら隣に隠の者かも知れん奴がおるし、それにごっつぅ背の低い奴もおるし！やから俺、もしかしたらラルド脅されてるんやないかって思おて、助けたろ！って！！そしたらお前、こいつらの事庇うし…警戒してた相手と話って、んなの脅す為の話だと思うやん普通！…あぁぁ！！」

一通り喋ったのか手はそのままに顔を伏せる

『あーコネシマ？』

「…」

『…心配してくれたんだな』

「…」

肩に置かれているコネシマの手に己の手を重ね、彼の顔を覗く

『…ありがとう、後、言わずにすまなかった』

彼の顔はまるで苦虫を噛み潰した様な表情をしており、ラルドが見ていると分かるとフイッと顔を背け話す

「…見んなや、あー…あれやろ？俺、ラルドの話し、ちゃんと聞かずに勘違いして突っ掛かってしもうたっちゅう事やろ？…はぁ、情けないわぁ…すまんなラルド」

横を向いたまま目だけラルドに合わせたコネシマは眉を八の字にして謝り、ラルドから離れると事の成り行きを見ていた2人に向き直る

「お前らも突っ掛かってすまん」

「分かって貰ったんならええよ」

「いや、何お前が話ややこしくしたって事忘れてんの！」

「小さい事気にする男はモテへんよロボロ」

「うっさいわ！…あーと…俺達もすまんな」

「ええよええよ」

『…もう大丈夫か？』

「あぁ」

『良かった』

ラルドが脅されていたのでは無いと分かり、双方蟠りは無くなった様だ

『では、最初にも言ったがゾムとロボロだ』

「よろしく」

「よろしゅう」

『で、私の連れの「コネシマちゅうねん！」』

「よろしくぅ！」

『との事だ』

ラルドが間に入り両方の紹介をする

「はえーさっきとはえらい違いやな」

「何言ってるん？昨日の敵は今日の友、言うやろ」

「今日会ったばっかりなんですが」

『コネシマはこう言う奴だ』

「おいラルド、どー言う意味やねん」

先程まで、自分の勘違いに面目なさそうにしていたが終わった事は蒸し返さないのか、ゾムやロボロにも今まで通りの接し方をする

「あ！ゾム、お前隠の者なんやろ？」

「そうやで」

「なら！ここにサインくれへんか！？隠の者が実在してたなんて、これは貴重やで！」

「コネシマっ！お前、分かってるなぁ！ええよ！幾らでも書いたるわ！」

「なぁ、あれいいんか？」

『…これも1種のコミニケーションだと思えば』

「そか…」