翠玉の守護者 (ページ41)

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40話ページ41

志願兵達を押しながら移動して着いた場所は試験場の隅、周りはラルド達に目を向けず合格者発表はまだかと待っている
その様子を見たラルドは話をしても平気だと判断し話し出す

『まず、ゾムが"隠の者"かも知れないとコネシマに話したのは私だ…』

「まぁ、そうやろうなって思ったわ、あそこまで警戒される意味が分からんしな」

『…すまない』

「気にせんでええよ、俺がバレる様な戦い方をしたのが悪いんやし」

『…』

「で？アイツにはどう説明するんや？」

『…全部話そうと思う』

「…そか、まぁ、ラルドが決めたんならええわ」

ゾムに可能性と言えど隠の者であると言ってしまった事を謝罪したラルドはコネシマやロボロに自分の事を話すと言い、彼等に向き直る

『コネシマ、ロボロ、その…ゾムが私に話しかけたのは、私が…イーアルの森の守護者だからだ』

「「！？」」

「ホンマか！？」

『あぁ、黙っていてすまなかった…万が一、イーアルの森を害する気がある者が居たらと思ったら…言えなかった』

「あの宝石の村があるって言われとる森の…」

『実際は、そんな物は無い！…普通の村だ』

「成る程な、ゾムが何で連れて来たんかはラルドがイーアルの者だって分かったからか」

「そや」

『丁度、私もゾムは隠の者だと思っていたから…言ってしまえば隠し事のある者同士、話をしたんだ』

ラルドは少し目を伏せたまま話す

『そこで村に来ることが出来た者達のその後を知った…』

「って言っても俺みたいに裏と関わりのある奴以外はその事は一切知らん、只、イーアルの森の情報が売られてんのも事実や」

『っ…』

「宝石の村って言われとるから尚更やな…」

『混乱させてしまってすまない！』

「別に謝らんでも…それに、俺は1度助けられただけやし、本格的に知り合ったんわさっきやからええよ」

ラルドは今一度謝罪の言葉を言う
そんな彼女にロボロは己は知り合って間もない為、謝罪は要らないと言いつつ横目でコネシマを見る
コネシマの表情は俯いており分からない

「…」

『…コネシマ、その…』

コネシマはポツリと聞く

「何もされてへんのやな？」

『…え？』

「脅されたとか、傷つけられたとか無いんやな？」

『あ、あぁ傷1つ付けられてない』

「…」

『コ、コネシマ？』

「はぁぁあ」

すると大きなため息をつきラルドの両肩に手を置いたコネシマは

「良かったぁあ！」

と言った