翠玉の守護者 (ページ38)

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37話ページ38

ゾムの言葉にロボロはショックを受けた様な声を上げる
そんな2人にラルドは繋がれた手を離しながら呆れた様に言う

『まったく、何馬鹿な事を言っているんだ』

「…へ？」

「プッ…フフフ」

「…」

『ゾムのおふざけだ』

「…っ！…ゾォォォムゥゥウウ！！」

「あっはははは！！」

ラルドがゾムのおふざけだと伝えた事でロボロはホッとするのと同時に、女の子の前で情け無い声を上げた恥ずかしさをゾムにぶつける様に名前を呼ぶ
そんなロボロの様子が愉快とばかりに笑い声を上げるゾム

「お前ぇ！ええ加減にせぇよ！」

「ロボロお前っ、やっぱアホやわぁ！」

「手ぇ離せぇえ！！」

『(大人と子供…)』

一発殴ろうとゾムに突っ込むロボロだが頭を押さえられ前に進めず、苦し紛れに腕をブンブンと回し何とか当てようとするが擦りもしない
傍から見ると子供をからかう大人の図だと思うラルドだが口には出さなかった
そこに声が響く

「只今を持って射撃試験を終える！この後、合格者を発表する為、始めの試験場に戻る！ついて来る様に」

試験官の話に戯れあっていたゾムとロボロも動きを止める

『あ、』

「終わったみたいやな」

『…はぁ、連れと合流出来なかった』

「なんや？ラルド、誰かと一緒やったん？」

『あぁ、城で会ってから一緒に試験を受けていた』

「ま、その内会えるやろ」

「…なぁ、ゾムが無理矢理連れて来たんとちゃうよな？」

『…』

「お前…やりおったな」

ラルドの言葉に1人で来たと思っていたロボロが聞くと連れが居ると言う、しかも、ゾムに無理矢理ここに連れて来られたらしくロボロは彼にジト目を向ける結果となった

「ほら！移動しとるで早く行こ！」

ロボロの視線を気にしていないのか少し先を歩いていたゾムは付いて来ていない2人に声を掛ける

「…アイツ、全然反省してへんで」

『…もう、そう言う奴だと思うしかないな』

「…なんかすまんなぁ」

『いや、いい…』

『「…はぁ」』

ゾムを見ながら話し合うラルドとロボロは顔を見合わせ1つため息をついた