翠玉の守護者 (ページ32)

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31話射撃試験ページ32

連れられて来たのは、線が引かれその奥に大小の的が幾つもある広場

「これから君らには最後の試験、射撃試験を行ってもらう、この場にある的を如何に素早く且つ的確に当てることが出来るかを見る。尚、銃や弓を持つ者は己の武器を使う事、持っていない者は此方に用意してある物を使う様に」

そう言って試験官の前にある机には様々な形の銃や弓矢が置かれる

「試験は3人づつ行う、呼ばれたら武器を持ちこの線を越えずに的を狙う事、的への距離は近い物で15m、1番遠い物で50m、直径は小さい物で35cm大きい物で1mある。では最初の3名を呼ぶ」

近接戦闘試験とは違い呼ばれたら武器を選び試験を受ける様だ

「射撃試験かぁ～…」

『苦手か？』

「苦手…狙っても当たらへんねん、俺」

『まぁ、イメージで言えばコネシマは剣で戦ってそうだな』

「俺ってそんなイメージ？」

『私はな』

「合ってるな…ん？あ！あいつ！」

2人で話し合っているとコネシマが誰かを見つけたらしい

『どうした？』

「ほら！今、左で試験受けとる奴！近接戦闘試験で槍振り回してたごっつぅ背の低い奴！」

『あぁ、コネシマが言っていた志願兵か？』

コネシマの指す指を辿り見ると入国してすぐに会ったルドゥガー族の男に絡まれてた"少年"の姿

『彼は…』

「なんや？知り合いだったんか？」

『いや…彼の財布を見つけてあげただけだ」

「ほーん」

『(試験を受けていると言う事は18歳以上なのか…)』

失礼にも子供だと思っていたあの時の少年は試験を受ける事が出来る18歳以上であると言う事が分かりラルドは『(申し訳無いが…見えないな)』と思っていた
そこに声がかかる

「次、パメラ。キナン。ラルド。武器を選び次第、線に並べ」

『…呼ばれたな』

「ラルド！頑張れよ！」

『あぁ、私の弓術を見せてやる』

軍人になる為の最後の試験が始まる