翠玉の守護者 (ページ21)

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20話ページ21

『…なんて？』

「ん？エエ女が居るとやる気出んねん…あ！エエ女ってのはエr『言わなくていい』そか？」

『……あの雰囲気だったら試験の事とか、お互いに頑張ろうとか言い合うものでは？それが…はぁ…』

「いやいや！俺はね？初め会った時からこいつエエ女もとい、えろい女やわ〜って思っててん、やけどな？初対面でそれ言うたらアカンなって思ったから今言ったんや」

『…言わなくていいと思うが…』

「何言っとんねん！そんな腹出して太もも見えてる格好、えろい意外なんて言うねん！！」

先程の指示で組みが分けられている最中、コネシマの"イイ女"発言で試験に向け高ぶっていた気持ちが萎むラルド
心なしか呆れた様に話し出す

『これは私の故郷の服だしイイ女も何も私の様な子は他にも居るだろ…まぁいい…この際、聞かなかった事にする。ほら、私達は第2に組み分けられたぞ』

「また流すんか」

『…移動するみたいだ』

「おいラルド、無視すんなや」

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試験官に連れられて来たのは同じ大きさの円が５つ書かれており軍服を着た5人の男達がいる広場

「今から近接戦闘試験を行う、その相手を務めるのがここにいる5人の兵長達だ。と言っても現役の軍人である為ハンデとして彼等が使うのはダガーナイフ1本、対して君達には己の武器か此方が用意した近接武器を使ってもらう。個数の制限は無い」

そう言った試験官の前にはズラリと並べられた数十種類もの武器があった

『近接戦闘試験か…』

「ん？ラルドお前、ナイフ1本も持ってへんのか？」

『いや…持ってはいるがスキナーナイフだ、とても近接戦闘には使えない』

「あー…それならしゃあないわな」

『だろ？私は用意された武器を見に行くが』

ラルドは腰にあるポーチからチラリとナイフをコネシマに見せならが試験官が用意した武器を横目で見る

「俺はええわ、これがあるしな」

その言葉にナイフを仕舞いコネシマの背に下げている剣に目を向けた

『見た所、グラディウスよりも少々大きい気がするが』

「お！よぉ分かったな！これは俺専用に作ってもらってん」

『それは』

「グラディウスはちぃさ過ぎるしバスタードソードはデカ過ぎるって言うったらうっさいガキやわ！って鍛治職人のオヤジに怒鳴られてな！それでも俺が作って！言うたら作ってくれてん」

『成る程…(つまり、その鍛治職人は煩いコネシマを黙らす為に作った訳か)』

何処か満足げな顔のコネシマにラルドは小さくため息をついた