世界は箱庭 (ページ5)

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3話ページ5

帝国学園との試合当日

「キャプテーン…心強い味方って本当に来れないんスか？俺不安ッス…」
「AにはAの考えがあるんだから仕方ないさ」

1年DFの壁山塀吾郎は数日前に円堂が部室で言っていた"心強い味方"がいると言う言葉に期待していた。しかし、蓋を開けてみればその味方は試合には出ないと言う。その事に壁山を含む1年生は不安げだった。

「大丈夫さ！この試合までの間にみんな必死に特訓したじゃないか！その特訓成果を見せようぜ！」

みんなを勇気付ける円堂の頭の中にはこれからの試合に対する楽しみとAを勧誘していた時の事を思い出していた。

＿＿＿＿＿＿＿
Aのリフティングを見た次の日

キーコーンカーコーン
授業終了のチャイムが鳴り円堂は意気揚々とAの席に向かう。しかし、そこにはAの姿は無く居たのは外を見ている豪炎寺のみだった。

「豪炎寺、雅ってどこ行ったのか分かるか？」

豪炎寺にAの居場所を聞く

「…トイレに行った」
「そうか、ありがとう！」

少しの間を置いてから豪炎寺は、円堂にAはトイレに行ったと伝える。円堂は感謝の言葉を言いながら教室から走って行った。

それからAを探し出すのは簡単と思いきや…

「雅ー」
「雅探してるか？先生に呼ばれてたぜ？」

「先生！雅居る？」
「雅ならプリント持って教室に戻ったぞ？」

「雅戻って来たか？」
「あ、円堂君。雅君ならお花に水やりしに行くって」

「おーい！雅ー！」
「雅君探してるの？さっき男子に連れてかれちゃったよ」

と言った感じで一向に見つからない。姿が見えたと思ったら…

「あ！雅！」
「「雅くーん！授業でお菓子作ったの食べて！」」

「居た！みやb「Aー、すまねちょっと頼まれてくれね？」

「今度こそ、みy「雅、教材運ぶの手伝ってくれ」

「つ、次こそはm［雅 A君、雅 A君佐藤先生がお呼びです。職員室に来て下さい。]

それから何度もAを探し回ったが結果は無く。居場所を聞き向かってもそこに目的の人物はおらず、姿が見えても円堂の声に被せるように他の先生や学生が声を掛けてしまい気付いてもらえなかった。