【八犬伝-東方八犬異聞-】雨が降り続けても止んだら空が見える

21．信乃の方がガキ ページ22

莉芳「ガキだな」

信乃「ガキ云うな！！」

莉芳「村雨の呪いは外見だけじゃなかったか」

信乃「じゃあ弑揺はどうなんだよ？」

莉芳「お前よりはマシだ」

信乃「大体テメーこそ何だよ！？性格悪ィの全然変わってなi」

荘介に口を塞がれ喋れなくなる。

別に塞がなくても良かったのに...。

荘介「弑揺も塞ぎましょうか？」

弑揺「ダイジョウブデス」

荘介......エスパーかよ...。

信乃「もごもご」

荘介「すみません。再教育しておきますので」

莉芳「いつもこうなのか？コレは？」

荘介「昔っから人の言うことなんか聞きませんからねぇ」

信乃「コレ言うな！」

荘介は八房を撫でながら言う。

荘介「ああでも父親と弑揺と飼い犬の四白にだけは絶対逆らわなくて―――ん？何です？」

弑揺「あーあ」

信乃「うわーーーっ！！荘介ばっかナデナデしてズリーーー！！」

荘介「.........ハ？だから一体何がです！？」

信乃「荘のバカーーー！！」

荘介「マジ泣きしないでくださいっ！！」

弑揺「荘介サイテー」

まぁ僕も撫でれたけど、あの様子じゃ撫でさせてもらえなかったのか...犬好きの信乃にはキツイ。

弑揺「信乃待って〜、僕も行く〜」

弑揺は信乃を追いかけて行った。


莉芳「全くガキだな」

荘介「ところで先程は信乃と弑揺と―――いえ、何でもありません」

・

莉芳「ここが神家の屋敷だ」

三人「.........」

信乃「...なんつーの？イメージそのまんま？」

荘介「はい」

弑揺「趣味悪っ」

莉芳「何をしている？早く入れ」


浜路「信乃！！荘介！！弑揺！！」

思いっきり扉が開き出てきたのは浜路だった。

信乃「―――うわっ！？」

弑揺「っと」

信乃に靴が直撃したが弑揺は何事もなかったかのように避けた。

荘介「おおー、さすが弑揺」

弑揺「荘介は運がいいねぇ...飛んで来なかったんだから」

信乃「お前ら......能天気すぎる」


浜路「遅い！！今まで一体何してたのアンタ達ー！？」

信乃「は...浜路、え...えと、ちょっとヤボ用で...」

弑揺「おっ......遅れてごめんねー？」

荘介「観光気分で二人ノン気に旧市街で迷子になっていましたね」

信乃「ば...っ荘介何で余計なこと言うんだ！？」

弑揺「バラすなよ！！」

荘介「後からバレた時の方がより恐いでしょう？」

信乃/弑揺「テメーはずっと黙っとけ！！」

言い合いをしていると浜路が信乃と弑揺に抱きついた。

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