13．炎の中の二人の記憶 ページ14
信乃は犬になった荘介の体を洗いながら昔のことを思い出していた。
あの時、選んだからこそ生き残れた―――いや一度俺と荘介は死んだ。
その場に弑揺はいなかったけど弑揺も同じ状況に会って死んだ。
浜路「いやあ！！信乃兄さま！！荘介！！浜路を一人にしないで！！二人とも死んじゃうなんて絶対嫌！！それなら浜路も一緒に行くわ！！弑揺も連れて浜路も一緒に死ぬ！！」
―――妹みたいな浜路。大事な大事な可愛い妹。それは絶対ダメだ。
いつだって一緒だった四白と荘介も死ぬなんて絶対許さない。
弑揺だって俺の大切な従兄弟。家は離れてるけどしょっちゅう二人で遊んでた。双子みたいに顔が似てて息ぴったりで死なせたくない大切な従兄弟。
だって俺達は何にも悪くない。
"では 選べ"
誰かが指差して言った。
布団で目を覚ました信乃はあくびをした。
信乃「......ん？アレ？村雨？」
いつもならカラスのまま窓のふちにいて出してーって騒いでてうるさいのに。
信乃は手を見た。
信乃「......村雨？.........なぁ弑揺これって―――アレ？」
いつも隣で寝てるはずの弑揺がいなかった。
部屋から出ると荘介と浜路が朝食を用意していた。
信乃「オハヨー、何だよこんな天気なのに外で朝メシ？」
荘介「そうですよ。気分だけでも、ね」
浜路「どうせしばらくは外に出れないもの」
信乃「まぁ...あ、弑揺知らね？今朝からいないみたいだけど」
浜路「さあ？」
荘介「見てませんねぇ...でもいつものことですし、お腹空かせて帰って来るでしょうよ。まぁもし森に行っているのなら帰って来るのが楽しみですねぇ...」
荘介...顔が怖いぞ...弑揺......森に行ったらダメだぞ...弑揺の命が危ない。
浜路「信乃その腕、村雨が出て来れないってことは相当ね。なら慈雨もそうかしら」
信乃「え？ナニナニ？どーゆーこと？」
・
その頃、弑揺は木に登り眠りながら昔のことを思い出していた。
弑揺は犬鳴家が管理している桜咲神社で倒れていた。
熱い、痛い、苦しい、息できない。
周りは火、火、火。家も桜咲神社も燃えている。
弑揺の右手には漣の玉が握りしめられている。
信乃どこ？荘介...浜路は？
父さんも死んじゃったし...僕一人......？
嫌だ、嫌だ...一人は嫌だ...誰か助けて。
ひ と り は さ み し い よ
"お前、僕と契約しないか"
＿＿＿＿＿＿
桜咲(おうしょう)神社です。
14．向こうの結界にいても壊せばいいんだ→←12．黒マリモが侵入しようとする！！
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ルイナ(プロフ) - 八犬伝大好きです！続き楽しみにしてます！この作品のオリキャラももすごく好きです！続きが見れたらいいなと思います！これからも頑張って下さい！ (2018年6月23日 23時) (
レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
宇津(プロフ) - Teke Raさん» ありがとうございます！頑張りますねー！ (2016年9月9日 7時) (レス) id: 5af3d71995 (このIDを非表示/違反報告)
Teke Ra(プロフ) - 私は八犬伝が好きです！要や現八や毛野さんが好きで出来たら絡ませてほしいです！更新楽しみにしてますね！！！ (2016年9月9日 1時) (レス) id: 8e388015a4 (このIDを非表示/違反報告)
宇津(プロフ) - ミスウェル・ブラッティーネさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2016年8月7日 11時) (レス) id: 5af3d71995 (このIDを非表示/違反報告)
ミスウェル・ブラッティーネ - 初めまして。続き楽しみにしてます。頑張ってください！ (2016年8月7日 11時) (レス) id: 77869ffd6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宇津 | 作成日時：2016年7月13日 1時
