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ひたすら練習を積んだ｡
一足先に人気者になった彼らに劣らないように｡
だけど､その度に妬み､嫉み､罵詈雑言をぶつけられた｡
デビューを控えた私よりも自分の方が傷付いているから､私に何をぶつけても自分が可哀想なことに変わりないと言わんばかりな彼女たち｡心はボロボロだった｡彼女たちの努力を否定するわけではないけれど､私は彼女たちよりも少し多くの努力をしてきた｡それだけの違い｡
話すことが苦手で､人付き合いが上手くない私と､話の輪の中心にいて嫌われることのない彼女たち｡
彼女たちは私よりも多くの友人を持っていて､私は彼女たちよりも多く一人で努力をした｡
HC「文句ばっかで､何もしない君らよりヒュリが選ばれんのなんて当然じゃん｡そういう世界で生きてんの忘れたわけ？叶えようと動いたヒュリを馬鹿にして､努力してないことを棚に上げんなよ｡厳しさも忘れるような奴らにデビューなんて､遠い夢物語だな」
ヘチャニオッパは､私の努力を知っていてくれた一人だった｡
人懐っこい彼は､まともに話せない私にも声をかけてくれるような人だった｡
優しい人､素直で実直な人｡
HR「ありがとう､ございます」
HC「…いいよ｡これからはメンバーなんだから､助けるのは普通のことだろ」
＊＊＊＊
HC「…覚えてるよ｡ヒュリは努力を惜しまないからこそ､掴んだデビューなのに馬鹿にされるのが許せなかった」
HR「たくさん練習して､無理して我慢して…やっと掴んだデビューでした｡でも､怪我をしたんです｡しばらく安静にしてないといけないような怪我をして…デビューを諦めなきゃいけないのかって思いました」
HC「…怪我…」
HR「私の代わりを育てていたから､その子に場を整えて貰え｡お前が満を持して彼女と入れ替わればいい｡彼女はお前のための影武者なんだから｡―――私は､安堵しました｡彼女の人生なんて全く考えてなかった､それどころか彼女が私の為に努力をしたことすら当たり前だと思いました｡私に尽くして当然の存在だって」
HC「…」
彼の顔に浮かんだ少しの軽蔑｡
それもすぐに引っ込んだ｡
HR「…あの日…初めて､私の為に自分の人生を擲った彼女を見ました｡彼女は､私に笑ってくれたんです｡私は､あの時…初めて本気で人を傷つけたことを知りました｡私にだって耐えきれない傷を､彼女は甘んじて受け入れた｡笑って私の背中を押してくれた」
彼女と入れ替わった時､彼女の羽は捥がれた｡
二度と､飛べなくなった｡
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su4a54fpds(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです。 (2020年7月18日 0時) (
レス) id: 93a8daf531 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！！！ (2019年11月8日 7時) (レス) id: 034759dbd3 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ぱーむむさん» ありがとうございます！！雑な終わり方で申し訳なかったです…！続きは内容を考えてみますね！近いうちにどっちかが上がると思いますので､楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 396d1f30b5 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - かんめいさん» コメント助かります！！二人の小説は確かに少ないですよね…！個人的にはチソンくんの方が書きやすいので､チソンくんかなぁ…と｡続きは内容を､考えてみます！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 396d1f30b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむむ(プロフ) - 毎日更新されるの楽しみにしながら見てました！ このお話の続きも見たいです！ (2019年9月13日 18時) (レス) id: 9e8d1002e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2019年8月15日 4時
