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HR「…本当にそっくりなんだね」
彼女と実際に話すのは､これが初めてだった｡
気付かれてはいけない｡
ボロを出したら終わりだから､彼女と話すことさえ禁止されたのだ｡
『…ええ､そうですね』
HR「ごめんなさい｡三年間も､私のふりなんかさせてしまって…」
『いえ､おかげで楽しみながら場を整えることが出来ましたから』
HR「本当は…」
【衣装に着替えてください】
HR「…ええ」
『…頑張ってくださいね｡みんな衣装を楽しみにしているんです｡ステージで待ってるからって｡ヒョン達も､チョンロもチソンも待ってくれています』
そう､彼女に告げると､彼女は泣きたいような顔をして笑った｡
HR「…どうすれば､彼らに馴染めるかしら｡あなたは､どう接してきた？」
『今は彼らに少しづつ慣れたという設定です｡ヒョン達は甘やかそうとしてくるので､初めの方は渋ってから甘えた方がいいと思います｡あと…申し訳ないんですが､愛情表現が過多になってます｡出来れば､応じてあげてください｡それと､可愛いとか好きだとかはちゃんと言ってあげると喜んでくれます｡あとは､以前にもお伝えされている通りです』
HR「不安だけど､頑張るわ｡あなたの作ってくれた場に立つのだから､しっかりやらないと」
彼女だって､不安はある｡
私が作ってきた場に投げ出されるのだから｡
私には彼女の代わりとしてやれという道が敷かれていたけれど､彼女にはそれがない｡
私が歩いたところを辿っていればいずれ終わりが来る｡道は途切れるのだ｡
彼女は私の作った環境が､どんなに生き辛かったとしても彼女の根底は覆せない｡覆してはいけないのだ｡
投げ出される方の不安も考えずにいた
私の方が辛いと言った
どちらも､大人の被害者だ｡
『一生懸命やったら､きっと大丈夫です｡だって､あなたはヒュリなんですから』
HR「…お疲れ様､そしてありがとう｡A」
久しぶりに呼ばれた自分の名前が寂しい｡
だけど背負っていたものが､軽くなった気がした｡
自分だけ軽くなったことに罪悪感を抱く｡
彼女は羽を捥がれた天使のようだ｡
私は二度と表舞台には立てないけど､彼女が代わりに輝いてくれるならそれでいいと思う｡
そう思うのは薄情だろうけど､そう思わなければ自分が保てなくなりそうなのだ｡
彼女のために生きた年数が､自分の中で色鮮やかな思い出に変わる｡
それは､どの思い出よりも色濃く残ってしまうだろう｡
何度でも思い出して､何度も感情に揺れるのだ｡
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su4a54fpds(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです。 (2020年7月18日 0時) (
レス) id: 93a8daf531 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！！！ (2019年11月8日 7時) (レス) id: 034759dbd3 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ぱーむむさん» ありがとうございます！！雑な終わり方で申し訳なかったです…！続きは内容を考えてみますね！近いうちにどっちかが上がると思いますので､楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 396d1f30b5 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - かんめいさん» コメント助かります！！二人の小説は確かに少ないですよね…！個人的にはチソンくんの方が書きやすいので､チソンくんかなぁ…と｡続きは内容を､考えてみます！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 396d1f30b5 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむむ(プロフ) - 毎日更新されるの楽しみにしながら見てました！ このお話の続きも見たいです！ (2019年9月13日 18時) (レス) id: 9e8d1002e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まる | 作成日時：2019年8月15日 4時
