メリークリスマス、独りの君へ/izw ページ48
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「……はあ」
何度目かわからないため息をついた。自分でつけたテレビでは、若いカップルが幸せそうに笑い合っていた。
「こんな日に私は独りで酒か……」
誰もいない空間に、私の残念そうな声が響いた。
友達がいないわけではない。ただ、友達とパーティをする気にもなれなかったのだ。こんなに虚しい思いをするのであれば、気分でなくとも友達を誘えばよかった、と少し後悔した。
憂鬱な気分になっていたとき、ピンポンとインターホンの音が鳴り響いた。
「はーい……って、伊沢？！ 」
『暇そうだから遊びに来ちゃった。とりあえず寒いから入れて』
玄関の扉を開けると、やはり伊沢がいた。どうやら幻覚ではなかったようだ。
「仕事はどうしたの？ 」
「ああ、それならとっくに終わってるよ。Aに予定なんてないだろうから遊びに来た」
私に相手がいないという前提で伊沢は話を進めた。悔しいがその通りなので何も言えなかった。
しばらく経つと、いい感じに酔いも回ってきたのか、伊沢がさらに饒舌になっていた。
「なあ、Aは彼氏とかいらないの」
「彼氏？そりゃ欲しいけどさ、私と付き合ってくれる人がいないんだよ」
さっきまでの酔いは何処へやら、伊沢は真剣な眼差しでこちらを見つめていた。
「なら、俺じゃダメかな？ 」
「へ？ 」
いきなりのことで変な声が出てしまった。この頬の熱さは決して酔いのせいではないだろう。
「俺、Aが好きだよ。だからメンバーとのパーティ抜けてこっちに来たんだ」
「……本当に私でいいの？面倒くさいし、後悔するかもよ」
「いい。Aじゃなきゃ嫌だ」
そう子供のように話す伊沢に、私は思いっきり抱きついた。
「私も伊沢のこと……す、好き」
「付き合うわけだし、これからは名前で呼んでよ」
「が、頑張ってみる……」
少し前までの私へ。これからは、寂しくないクリスマスになりそうです。
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フウ(プロフ) - かなさん» リクエストありがとうございます。申し訳ないのですが、お話の数がいっぱいになっており、3話書く余裕がありません。次回作に持ち越しとなってしまいますのでご了承の程よろしくお願いします。 (2019年12月30日 20時) (
レス) id: a1f34fb80a (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 川上さんと福良さんとこうちゃんで虐待で家を飛び出したライター仲間を助ける話お願いできますか？ できれば1人1人別のお話でお願いします (2019年12月30日 0時) (レス) id: a6c0aa89b0 (このIDを非表示/違反報告)
コテツ(プロフ) - フウさん» たくさんリクエストしてしまってすみません．．．もし、時間があったらで大丈夫です！ (2019年9月24日 22時) (レス) id: 14ce1a40ed (このIDを非表示/違反報告)
コテツ(プロフ) - フウさん» 伊沢さんや、須貝さん、山本さん、川上さんが見れたらとても嬉しいです！ (2019年9月24日 22時) (レス) id: 14ce1a40ed (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - コテツさん» 邪道なのいいですよね！私は好きですよー！他の方が見たいとのことでしたら、具体的に誰のお話を書いてほしいか教えてくださると幸いです (2019年9月24日 21時) (レス) id: a1f34fb80a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウ | 作成日時：2019年8月11日 15時
