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52話 ページ14

「おーいA。ボーッとし過ぎ」

加奈がそう言って私にチョップを食らわす。…普通に痛い。
黒尾はケラケラ笑ってるし…!

「おい黒尾、誰のせいでボーッとしてたと思ってんの」

「エッ俺なの!?」

黒尾は自分を指差し、驚いた様子でそう言った。
全く…昔の事なんて思い出してる暇なんかないよ。

「あっ分かった!小さい頃の時の事か!?」

「違いまーす」

そんな時、京治が一言言った。

「ねえ、A。可笑しいと思わない?」

…何が?どうして?そう思っていたのはどうやら私だけのようで。
研磨や加奈達がコクコクと頷いた。私だけが分からない。

「…何が?」

私がそう言うと、皆は目をパチクリとさせてこちらを見てくる。
えっ…私なんかヤバい事言ったかな…!?

「A、気付かないの?ここの道、やけに静かだとは思わない?」

あっ確かに。車さえ一台も走ってないや。いやあ、気付かなかった。

「ここは別に田舎って訳じゃねえし仮にも東京だ。車が一台も通らないなんて事可笑しすぎるだろ。」

黒尾が、頭を掻きながら私の方を見てそう言った。
まあ、ここ東京だもんね。なんでだろう…。

「分かんない」

「まあそうだよね」

京治が私の頭の上に手をポンと置きそう言った。確かにこれは不可解だ。
ていうか事件か何かが起きて通行止めになってるとか?
そうとしか考えられない…。

「なーんか嫌な予感がするよな!」

光太郎は腕を組んでそう言った。嫌な予感って…。
ま、ゲーセンに着けば問題ない。

「ねえクロ…気付いたんだけど…。ここ、圏外…」

いや、ここ東京でしょ!?圏外なんて事があるわけ…。
…いや、圏外だった。何もかもが不可解過ぎる!

「ね、研磨…」

そこで私は気付く。後ろを振り向くと、誰も居ない。
さっきまで居たのに、皆、誰一人として居ない。
嘘でしょ…?皆が一瞬の内に隠れるなんてできっこないし…。
本当に消えた…?それに、何で私一人だけ…。

「誰か…居ないの…?」

私は怖気づきながらも声を上げる。すると、道端から猫が2匹出てきたのだ。
片方はミケ猫。もう片方は黒尾の髪型のよく似た猫。
どうしたんだろう…この2匹…。

「どうしたの、こんなとこで。」

53話→←【番外編】黒尾鉄朗との出会い3



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水無月のぞみ - 徹底的に悪女は潰した方がいい!ウザすぎ! (11月16日 2時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ウェルカム | 作成日時:2018年7月28日 11時

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