＊ ページ7
｢帰りたいんですけど〜｣
｢ダメだよ和｣
｢えー。肌焼けちゃう、やだー｣
｢和は白いからいいじゃん｣
｢ちがーう！翔ちゃんの肌が焼けちゃうのが嫌なの！｣
｢何の心配してるのよ｣
さっきまで口を尖らせて机に引っ付いていた和を何とかして教室から連れ出す
その和の手と俺の手には赤いハチマキ
そう、今日は体育祭なんです
.
.
｢行けー！！｣
｢がんばれー！！！｣
各軍の応援が秋晴れの空に響く
次の種目は借り物競争
｢ちゃんと走れよ二宮ー！！！｣
くじ引きで決まった出場者の中には和もいて
クラスの男子からの声援に、これから競技に出るというのに気だるそうに手を上げた
すると、何気なく交わる目線
がんばれ、と口パクで伝えると微笑む和
｢(…ほんとにちゃんと走るのかな)｣
そんな心配が過ぎる中、位置について、というアナウンスとともにピストルが上を向く
パンッという音と共に全員が一斉に駆け出した
和を含めた6人がお題の書かれた紙の方へ走っていく
ちゃんと和も走っていて、1番に…ではないけど紙を手にして四つ折りにされたそれを開く
…そういえば、あのお題の中にはたまに変なやつが入ってるって誰かが言ってたっけ
｢二宮くんが今お題の紙を手に走り出しました！紙には一体なんと書かれているのでしょうか！？｣
マイク越しの実況が耳に入る
和を見ると、何故かこちらに向かって走ってきていて
気づけば、
｢翔ちゃん行くよ｣
腕を引っ張られていて
｢おーっと！二宮くんは早くもお題をクリアしたようです！赤のハチマキの子を連れて走っています！｣
そんな恥ずかしい実況がグラウンドに響き渡って
｢ちょっ、和？？｣
声をかけても離れる様子のない手
｢翔ちゃん、俺ら1位じゃね？｣
振り向いた和はもう眩しいくらいの満面の笑み
｢1着は二宮くんです！！｣
白いゴールテープを2人で切った時にはしっかりと手を繋いでいた
ラッキーアイテム
デニムタイトスカート
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秋(プロフ) - れなさん» 感想を書いて頂きありがとうございます！全ての作品を読んで頂いたなんてとても嬉しいです！相変わらずの亀更新ですが、これからも是非よろしくお願いします。 (2019年10月6日 16時) (
レス) id: 55bdd1b610 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 初めまして。秋さんの作品全て読ませていただきファンになりました。この作品も大好きです。他の作品も含め今後どのような展開が待っているのか楽しみにしております。体に気をつけて頑張ってください。 (2019年5月7日 10時) (レス) id: e5a85e3091 (このIDを非表示/違反報告)
秋(プロフ) - kumigokumigoさん» コメントとっても嬉しいです！何度も読み返していただいているなんて…！身に余る光栄です！相変わらずの亀更新ですが最後までお付き合い頂けたらと思います。 (2019年3月31日 21時) (レス) id: c2d3d8d027 (このIDを非表示/違反報告)
kumigokumigo(プロフ) - はじめまして！秋さんの作品が大好きで、特にこの優しい春から始まり、冷たい夏、哀しい秋、何度も読み返しております。この先の展開が楽しみです。大変かと思いますが、お体に気をつけてください。応援してます！ (2019年3月31日 21時) (レス) id: 0f4930668a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋 | 作成日時：2019年2月6日 19時
