虜(Ren Meguro) (ページ2)

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虜(Ren Meguro)② ページ2

「A」

「なに？」

「ぎゅーしたい」

「好きだねぇ」

今は蓮の部屋にいる。

ベッドの上に2人で並んで座り、ぼんやりとバラエティを見ていたのだがどうやら飽きたようだ。

とくにこれといって断る理由もない私は、
蓮の方に身体を向け「ん」と両手を広げた。

蓮はちょっとトロンとした色っぽい目をしながら、私の背中に手を回し、肩に顎をのせた。

「…ねむいの？」

ゆっくりと頭をなで、
ゆっくりと背中をぽんぽんとたたく。

「…ん…」

鼻にかかったような声で
どちらともとれない返事をする蓮。

「…なんか会ったときのこと思い出す」

「え？」

「あん時もA、俺の気が済むまで頭撫でて背中たたいてくれたよね。」

「だって…ほうっておけなかったから…」

「それから俺、虜になっちゃったもん。
Aのハグに。」

「それはドウモ…」

「すっげぇ落ち着くから…眠くなってきた…」

「じゃあ少しお昼寝する？
　蓮、最近仕事続きで疲れてるだろうし…」

「ん…」

「…ちょっと。蓮クン？」

「なに？」

「この体制、私の知っているお昼寝じゃないんだけど。」

この男は…

ゆっくりと、本当にゆっくりと私の身体をベッドに押し倒しやがった←

「…やっとカワイイ彼女に会えたのに、
　このオレが普通のお昼寝する訳ないじゃん。」

「いや普通のお昼寝しようよ…
　蓮の大好きなハグしてあげるから…」

「ヤダ。
　俺ハグだけじゃなくて凛にも虜だもん。」

「あの時から。」と耳元で囁くと
ちゅ、とリップ音を立てて頬にキスを落とした。

「私だってあの時から蓮の虜だよ？」

そう言おうとした唇は、
彼の深い口付けで塞がれたのだった。

ーENDー

甘々ですね…(笑)