惑わせる彼Ⅴ【紫】 (ページ37)

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店長「つまり。君たちの高校の学生さんってことか。」

渡辺「あいつ周りが気付くくらい幸せオーラで、彼女の噂立ってるんで」

『でも、高校生がそんな執着してくることなんて。』

店長「確かに、電話対応でクレームを言ってくるのはいつも若い女性の声。」

店長「しかも、こちらから連絡先を聞くと黙るか無視されるんだ。」

これが本当なら、相当悪質な嫌がらせだし被害届を出せるレベル
今時の高校生ってこっわ・・・。

『じゃあ、結果として私が彼女の恨みを買ったってことですよね』

渡辺「まぁ、そういうこと。どこからこのバイト先がバレたのかはわかんねーけど。」

店長「そっかー。まぁそもそもクレームは信用してなかったけどさ」

『信じてくれてたんです、か？』

店長「あくまで事実確認をしたけどAさんがそんなことしないって。ね？」

渡辺「当たり前です。俺は信じてますから」

温かい二人の言葉に少し泣きそうになってしまう
優しい職場に恵まれたなぁ

『あ、ありがとうございます。』

店長「ってことで、今日からAさんはリフレッシュ休暇！」

『え？でもそんなことしたらシフトが！？』

渡辺「大丈夫だって。大学生の人たちが何とかする」

『で、でも』

店長「今回は黙って休暇を満喫して？有給もちょっとあるからさ」

『・・・ありがとうございます。すいません』

渡辺「じゃ、休暇もあるし来週の日曜あけとけよ。」