惑わせる彼Ⅴ【紫】 (ページ34)

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やっかみスギページ34

『お疲れ様でーす』

店長「あぁ、Aさん。おはよう。・・・ちょっといいかな？」

いつも通り、バイトの事務所に出勤の挨拶をしたところで
店長さんに声を掛けられる

何だろう？

『はい・・・。どうしました？』

店長「私としては、信じがたい話なんだけど確認だけはしておこうと思って。」

『なんですか、かしこまって』

店長「最近。匿名でうちの店舗の従業員あてのクレームが多く来るんだけどさ」

店長「なんか・・・特徴がすべてAさんのことを言ってるんだよね。」

『な、なんですか！？それって』

店長「いや、君を疑っているわけではないんだ。ただ、ね。」

少しだけ言葉を濁して私の顔を見つめる店長。
これは相当数のクレーム・・・というか文句を受けてくれたんだろう

顔が相当疲れてるっぽい。

『・・・私はあくまでも自分のできる最高の接客をしています、多分。』

店長「そう、だよね。君を疑うわけではないんだ。心配しないで？」

『はい・・・。』

店長「まぁ、気に病まないで。どうしても本人には言っておきたくてさ」

『ご迷惑を・・・。』

店長「君はここのバイトの中でも有数の実力がある。頼りにしてるから！」

きっと理不尽に対応をしてくれているんだろう
店長ってば、優しすぎるんだよなぁ。

ぐっとこみ上げるきもちを抑え、バイトの支度をする。

もう、そんなクレームを言われないように気合を入れないと！

ラウ「なんか、今日のAさん気合入ってない？」

目黒「・・・なんかあったのかな。」