惑わせる彼Ⅲ【紫】 (ページ11)

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危なっかしいページ11

佐久間「いやぁ、お待たせお待たせ～！」

『お疲れ様です。あと本当にお久しぶりです！』

渡辺「案外、ここの文化祭って人気なんだな。」

さっきまでつけていた、かわいらしいエプロンを外した佐久間先輩は
この間【嫁】と紹介を受けた美少女が大きく載ったTシャツを見せつけてる。

佐久間「そりゃ、ここの文化祭は地元貢献が凄いから！」

『地元貢献？』

岩本「あー、学部での取り組みだっけ？この前言ってた」

佐久間「そ。文化交流学部だし、人の流れとか集客の研究にうってつけってワケよ！」

へへーん！とドヤ顔で自慢する佐久間先輩をスルーし、渡辺君がマップを広げる
次は何をしようかな～？

渡辺「大きいホールでやる企画とかもいいし・・・なんか講堂の方にいくか」

佐久間「あ、三人とも暇ならさー俺の学科チームのアンケート答えに来てくれない？」

『アンケート？』

佐久間「各学科チームで対抗してる、論文に匹敵する加点対象なの！ね、お願い・・・？」

岩本「報酬は？」

佐久間「ズバリ、屋台のメニュー、一品おごりでどうだ！」

渡辺「・・・帰るか。」

佐久間「あああぁ待って、待ってぇ・・・じゃあ、後夜祭の穴場紹介するよ！」

すっかり渡辺君と岩本君のターゲットになってる先輩
なんだかんだ言って二人とも佐久間先輩の事慕ってるんだよね(笑)

『後夜祭、ですか？』

佐久間「知らない？今日の夜18時くらいに打ち上げ花火が上がんの。」

渡辺「で、その花火の穴場スポットってこと？」

『打ち上げ花火かー・・・いいですね！その交渉、のりました』

佐久間「やったぁAちゃんホント優しい、天使！！！！」

ぴょんぴょんとはねて喜ぶ佐久間先輩を見て三人で
小声だけど、「飯いっぱい食おうぜ」なんて打合せしてるのは内緒。

佐久間「んじゃ、ここから少し行った所にある教室に～？ご案内！！！」