惑わせる彼【紫】 (ページ26)

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『どうしたんですか？』

深澤「いやぁ、俺の大学の同期がさ・・・照とかと今一緒なんだって」

今購買でアイスとか食べて、俺が早く来ないともっと買って金請求すんぞってさーなんて
ぶつぶつ文句を言いながら教室を出る。
なんで深澤先輩の同期と岩本君が一緒にいるんだろ

『じゃあ購買に行きましょう、はやくみんなに会いに(笑)』

深澤「あーあ、せっかくAちゃんとの時間だったのにねぇ」

せっかくの二人の時間もよかったけど、
こんなに一緒にいるとどうしても後ろめたさが勝ってしまう

繋いでくれた左手もいつの間にか離されて、購買のあるカフェテリアに着いた。

佐久間「あ！ふっか遅いよぉ・・・俺っちこれから嫁の雑誌取りに本屋さん行きたいのに！」

深澤「しかたねーだろ、かぁいい後輩の為に案内してたのー！」

渡辺「あ、どこ行ってたんだよA」

『ごめんね渡辺君、何飲んでるの？』

渡辺「そこのカフェテリアのカフェラテ。案外美味いよ」

おい、なんか二人とも大学構内楽しんでんな
そっちの岩本君に至ってはアイスココアを両手で持って飲んでるし。

佐久間「この子がふっかの超絶お気に入りの後輩ちゃんか！」

深澤「そーだよ、俺の特別な後輩」

『え、えっと、初めまして・・・佐久間先輩？』

佐久間「えぇーーっ！！！やぁばいね、女の子から先輩、なんてさぁ！！」

キュンキュンしちゃうんだけどー！なんてテンション高めに話始めるこの先輩は
かなりフレンドリーで、岩本君や渡辺君とも打ち解けてる

渡辺「喉乾いてない？あ、これ飲む？」

カフェオレを差し出され、飲もうとしたら
割り込むように手が出てきた。

深澤「ほーら、ミルクティー。Aちゃんはよくこれ飲んでたでしょ？」