【東海オンエア】邪道な。

きっと、わからない。_りょう ページ25

つづき マネージャーちゃんside

*

「あぶないよ」

もう聞き慣れた声がして振り返るとやっぱりりょう先輩だった。

「こんにちは」
「うん」

柵を乗り越えるとりょう先輩はもう慣れたかのように支えてくれる。
自分の、ポニーテールが、揺れた。

「先輩は、誰かとご飯食べないんですか」
「食べてたよ、この前までは」
「心配してくださるほどのことじゃないって先輩もわかってるでしょう？ 大体ここ、立ち入り禁止だし」
「そんなこと言うならAさんもですー」

りょう先輩のことをわたしは嫌っている。いつも誰かと一緒にいるし、彼の周りに集まる人も多いけれど、なんだかそれを当然だと思っている節があるような気がして、嫌いだ。こんなに心配されることも、わざわざ友達とのご飯を断ってわたしの方に来ていることも。
放っといてほしかった。
だってりょう先輩にはわからない。

親が、わたしのことを嫌いとか、そういう類いの話は。

「……ふふ」
「なぁに」

細い目をさらに細めながらりょう先輩は私のポニーテールを手で梳く。
……さわらないで。

屋上から景色を眺めるのが好きだった。ここから飛び降りたらみんながなんて言うのか考えるのも好きだった。いつもふんわり死にたいと思っていた。
でも死ねるほどの勇気もない。相談するほどでもない。

「死にたいなぁ」
「人間いつかは死ぬけどね」
「そういうことじゃないんですよね」

ほら。やっぱり。
りょう先輩にはきっと、わからない。

*

りょうくん社交的というか私と考え方が違いすぎるなすごいなってよく思う

そしたら_虫眼鏡→←知らないままで良い。_りょう

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