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3年前 ページ13

「ねえ、」

あいつがくすっとわたしを見て笑う。

「俺バカだからさ、なんも考えらんねえんだけど、どうやって殺すのがいいの?」
「は、意味わからんどういう意味」
「いや見た目に派手なのがいいけど、それだと目立つし、だからって薬飲ませるみたいなことだと地味すぎん?」
「……あー、殺し方の話?」

そそ、とあいつが顎に手を当ててんー、と考えている。

「別に刺殺でいいと思うけど」
「え、そんでいいならそんで。血、吹っ飛ばして」
「血を吹き飛ばすってなに」
「撒き散らして? か?」
「……まあ知らんけど」

Aなんつーか、スレたよね、とあいつが笑う。ふい、と目をそらした。

「意味わかんない」
「なんかさあ、前はもっと自分の状況下に苦しんで足掻こうとしてたけど、いま全然そんなことない、諦めてる感じ」
「諦めてるからね、」
「まあ、口出しできないうえにその状況に頼っちゃってる俺が言うのもなんだけど」
「……でも、嬉しいよ。気にかけてくれて」
「そういうこと言うやつだっけ、A」
「違うよ、でもなんとなく」

ふうん、とあいつが満足そうに笑う。

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作品ジャンル:ミステリー
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星乃(プロフ) - ち ゅ ん ぴさん» コメントありがとうございます。占ツクの雰囲気に合った作品では間違いなくなかったのですが楽しんでいただけて幸いです。こんな話は思いつかない限り書くつもりはありませんが、ぜひ恋愛系の小説の方もよろしくお願いします。 (2019年2月27日 21時) (レス) id: cfcc689b43 (このIDを非表示/違反報告)
ち ゅ ん ぴ(プロフ) - 読了しました。話の構想や描写の仕方、全てがこう、私の性癖()に突き刺さって…もう、好きとしか言い表せません。更新停止にする、といった案も素敵で、見てみたかったです…!なんとも言えない不気味な濁された後味の悪さも好きです。これからも応援させていただきます! (2019年2月27日 20時) (レス) id: 022154d35a (このIDを非表示/違反報告)
星乃(プロフ) - なぁさん» コメントありがとうございます。読み返してくださって嬉しいです、正直この小説一回性の驚きを重視して作っていたので読み返していただけると思っていませんでした。更新頑張ります。 (2019年2月21日 7時) (レス) id: cfcc689b43 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - それから、を読んでから、一話から全部読み返しました。展開がわかった上で読むとさらにおもしろいです…!それから、の主人公の少し冷めた感じが逆に生々しくて、続きが読みたくなりました! (2019年2月21日 2時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
星乃(プロフ) - ちゃさん» コメントありがとうございます。すごく考えて書いたのでそう言っていただけて感激です。そろそろ更新しようと思っているのでこれからもよろしくお願いします! (2019年2月18日 7時) (レス) id: cfcc689b43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星乃 | 作成日時:2018年12月1日 16時

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