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『 A 』
この声は、味方だ。
ナ「…いまのは、除霊をしたのか？」
私は緩く首を振って見せる。
「ううん、今のは違う。でも思い出した」
『 さあ、僕の力を使って 』
「
だから、特別邪悪なヤツらを完全に吸収してこの事件を終わらせることもできる。
ナ「…わかった。何があったかを含めて話を聞こう」
「ありがとう」
ただその代わりに私は本当に悪魔になる。
ナルには言わないけど。
ナ「ただしそれを実行するか判断は僕がする」
「もちろん」
私は薄く笑う。
遅かれ早かれ私は悪魔にならざるを得ないのだから。
この事は気取らせない、そう決めたのにナルの瞳は不安そうに揺れていた。
ナ「A、お前まだ何か」
谷「う、ぅん…」
ナ「…はぁ…おい、麻衣起きろ」
ナルの体に守られた麻衣に目をやる。
助けてって、縋りたい気持ちを殺すように冷たい刃が心を刺した。
もう私以外にも
咄嗟の事とはいえ、ナルが選んだのは麻衣だったから。
滝「大丈夫か！？」
綾「ちょ、何よこれ…」
ジ「…！Aさん、支えるの変わります！」
「ありがとう、でもそんなに重くないから大丈夫…っ」
ナルが麻衣を支えて保健室を出るのを見て、ぐらりと視界が揺れた。
ジョンが間一髪で支えてくれなければセルフ下敷きになるところだった。
原「A！」
綾「アンタ酷い顔色してるんだから早く出てきなさい！」
「そんな酷くないよ」
真砂子と綾子が私の手をとって沈んだ床から引き上げてくれる。
原「…あれを追い払ったのなら、疲れますわ」
「わかるの？」
原「ええ…でもなんだかAからも不思議な気配がしますの」
ジ「念の為お清めしましょうか？」
私に聖水は効かなかった。恐らくジョンにも魂の浄化は不可能だ。
心配そうに眉を下げるジョンに笑ってみせる。
「大丈夫」
なら生ける悪魔になる前に少しでも役に立ちたい。
私は悪霊化した魂を受け入れることで、彼の能力を全部使えるようになった。
ただ悪霊化した魂を受け入れたから負の感情に影響され私の魂も悪霊化が進む。
たとえ生ける悪魔になっても、私は最後まで優秀な手駒でありたい。
だから貴方が必要なの。
「ジョン、お願いがあるの」
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黒猫(プロフ) - 一気読み余裕でした･･･！ナル落ちに1票！！ (2021年5月29日 2時) (
レス) id: 4f763936bc (このIDを非表示/違反報告)
らりるれろ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！！待ってましたTT本当に嬉しいです！これからも応援してます！ (2021年5月19日 14時) (レス) id: 9b235f8d16 (このIDを非表示/違反報告)
杏花(プロフ) - 更新の通知で飛び跳ねて喜びました！応援してます！！ (2021年4月12日 18時) (レス) id: 343fcf64a5 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - ナルのデレ具合がドンピシャ極めてます…！！続き期待してます！ (2019年9月8日 19時) (レス) id: 92127a51f4 (このIDを非表示/違反報告)
たたた - おもしろーい！どんな展開になるか楽しみ (2019年6月26日 12時) (レス) id: 7eedf1047a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりあ | 作成日時：2016年12月20日 23時
