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「あ、麻衣！体調は大丈夫そう？」
谷「A！Aこそ大丈夫なの！？」
ナルの用意した服に着替え保健室に戻ると倒れていた麻衣も丁度気がついたところらしい。
実験で聖水を被ったって伝えた時のリンさんの呆れた顔には少し傷ついたけど、体調は万全だ。
「うん、心配かけてごめんね」
谷「ほんとだよー！心配したんだからね！」
安「さっきまで意識がなかった谷山さんが言うと説得力ないですねぇ」
谷「う"…」
まあ、間違いない。
綾「にしても子供の霊ねぇ…
真砂子、A、まだそれいる？」
滝「あ、Aに補足すると生物室で麻衣が襲われたっていう霊な」
原「…いいえ、いないと思いますわ」
「うん、少なくとも今は何もついてきてないと思う」
というか、特別邪悪なやつが塒にしているせいでこの保健室には霊がほとんどいない。
ナルは我関せずとファイルと睨めっこしていて
ちらりと見えたファイルには呪詛の資料があったから本当に私を信じてくれてるみたい。
滝「…まったく、何のために退魔法を覚えたんだか」
谷「…忘れてた」
「え、なにそれ。ぼーさん私も教えてほしいんだけど」
滝「おう、手をこうして真言を唱えるのな」
「うん、手が難しすぎるわ」
覚えても咄嗟にはできなそうだ。
ナ「Aも戻ったし麻衣に怪我がないなら問題ないな、そろそろ作業に戻ろう。
松崎さん、2人についててください」
「私はもう平気だけど…」
ナ「なら麻衣についてろ」
「はいはーい」
どっちにしろ保健室待機ね。
ジーンは逃げろって言ってたけど特別邪悪なヤツも動き出す気配はないし、大丈夫かな。
綾「バカなこと言ってないでAも横になりなさい！」
「大丈夫だって！」
綾「麻衣を見習って、アンタも素直に寝たらどうなの？」
麻衣、寝るのはや…
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
綾子は満足気に頷いた。
――――――――――――――――
教会の見える小高い丘で私はひとり泣いていた。
ああ、身体の至るところに刻まれた生傷が痛くて座りこんでいたんだ。
当たり前のように記憶が補正されて次々とこの頃の情景が目の前を駆け巡る。
『大丈夫、泣かないで』
あの声だ。
でも不思議と嫌な感じはしなかった。
『僕がずっと守ってあげるから』
「＿＿＿！？」
予想外の言葉に呆気にとられた瞬間、
切迫した麻衣の声が私を現実に引き戻した。
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黒猫(プロフ) - 一気読み余裕でした･･･！ナル落ちに1票！！ (2021年5月29日 2時) (
レス) id: 4f763936bc (このIDを非表示/違反報告)
らりるれろ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！！待ってましたTT本当に嬉しいです！これからも応援してます！ (2021年5月19日 14時) (レス) id: 9b235f8d16 (このIDを非表示/違反報告)
杏花(プロフ) - 更新の通知で飛び跳ねて喜びました！応援してます！！ (2021年4月12日 18時) (レス) id: 343fcf64a5 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - ナルのデレ具合がドンピシャ極めてます…！！続き期待してます！ (2019年9月8日 19時) (レス) id: 92127a51f4 (このIDを非表示/違反報告)
たたた - おもしろーい！どんな展開になるか楽しみ (2019年6月26日 12時) (レス) id: 7eedf1047a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりあ | 作成日時：2016年12月20日 23時
