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＿＿祭囃子が聞こえてくる.
10年振りの花火大会ということもあるからか
それとも当時の私の記憶が浅はかなのか.
以前に行った時よりも賑わっていた.
明かりを灯した色とりどりの提灯が、
より一層、その場の雰囲気を引き立てる.
翡翠色の瞳を輝かし、
すごいね、と隣ではしゃぐ彼女.
両脇に並ぶ縁日の間を人が行き交う.
それに紛れて、私たちも先を行く.
私の隣を歩く彼女は、時折、すれ違う人や先ゆく人波にもまれそうになる.
危なっかしいからか、私は無意識のうちに彼女の手をとっていた.
彼女の瞳が大きく揺れ、はっとした.
「迷子にならないようにね」なんて、咄嗟に出た言葉に、子ども扱いしないでと彼女は小さくむくれた.
10年前も、彼女の手をとっていた.
けれど、私はあの時、何て言ったのかは覚えていない.
きっと、
今よりはまともな言葉を選んでいたのだろう＿＿.
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『 あ、わたがし！ 』
手を繋いでいない、反対の手で彼女は指をさした.「わたあめ」とポップな字が目立つ屋台.
そういえば、あの時も食べたいたな.
屋台で一番好きな食べ物だと.
食べるかい？と聞けば、少しばかり照れくさそうに頷いた.
わたがしを手渡せば嬉しそうに笑う.
その笑顔に、自然と口元が緩むのが自分でも分かった.
全てを告げたとき、彼女はどんな顔をするのか.
幻滅するか、絶望するか＿＿.
『 傑くん 』
渦巻く黒い感情を掻き消すような明るい声がかかる.
目線を落とせば、ふわりとした白が視界に入る.
『 傑くんも食べる？ 』
「 …じゃあ、ひと口だけもらおうかな 」
ゆっくりと舌の上で溶けるわたあめ.
私にはあまりにも甘すぎて、むせかえりそうになった.
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おはぎとだんご(プロフ) - すごく素敵な作品でした。ありがとうございます。これからも楽しみにしています、 (2021年2月15日 1時) (
レス) id: 1cc5216453 (このIDを非表示/違反報告)
のんのんの(プロフ) - 完結っ‥‥お‥‥おめでｸﾞｽｯおめでどぉ‥ございます"ｯ‥‥‥‥うｯｸﾞｽｯ‥‥‥‥推し様か"ｯ‥‥っ！生き生きッッッッ‥‥してて"ｯｸﾞｽｯ‥‥‥‥素晴らしか"ったでず‥‥ｽﾞﾋﾞｯおもしろかったです"！ありがと"うございましだ (2021年1月11日 9時) (レス) id: 588546bca4 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 傑が生き生きしててとっても好きです！応援してます！ (2021年1月5日 22時) (レス) id: 0939652fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まっちゃろん
| 作成日時：2021年1月4日 20時
