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『 あっ、傑くん! 』
夕刻、待ち合わせの元に行けば、既に彼女はいた.
10年前と変わらない浴衣に身を纏っている.
浴衣に合わせてか、お団子にした髪を指さしては『傑くんとオソロ』と笑うのも、変わらずだ.
お団子を彩る、浴衣によく似合う青色の花の髪飾り.
『 傑くんも、また浴衣着てきたんだねぇ 』
「 浴衣とはちょっと違うかな.
…僧衣と袈裟なんだよね、これ. 」
『 面白いの着てきたね 』
口元に手を当て笑う彼女.
私に、なんの疑いも持たないのか.
そもそも、彼女は呪術師を辞めているのだろうか.
私は呪詛師として、呪術界においては指名手配されているほどだ.
仮に、呪術師を辞めていたとしても、1度はその業界に関わっている. 何かしら情報は得ているはずだ.
あの時、時計台の元で再開したときに、通報ぐらい出来たはずだ.
それだというのに、何故.
『 どうしたの? 怖い顔してる. 』
「 いや、何でもないよ 」
そっか、と答える彼女は、
一瞬、悲しそうな色をその瞳に浮かべていた.
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おはぎとだんご(プロフ) - すごく素敵な作品でした。ありがとうございます。これからも楽しみにしています、 (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1cc5216453 (このIDを非表示/違反報告)
のんのんの(プロフ) - 完結っ‥‥お‥‥おめでグスッおめでどぉ‥ございます"ッ‥‥‥‥うッグスッ‥‥‥‥推し様か"ッ‥‥っ!生き生きッッッッ‥‥してて"ッグスッ‥‥‥‥素晴らしか"ったでず‥‥ズビッおもしろかったです"!ありがと"うございましだ (2021年1月11日 9時) (レス) id: 588546bca4 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 傑が生き生きしててとっても好きです!応援してます! (2021年1月5日 22時) (レス) id: 0939652fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2021年1月4日 20時