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悟ほどではないけれど、彼女と任務へ行くことが多かった.
一緒にいるうちに直ぐに分かった.
彼女は、呪術師には似つかないくらい優しい、優しすぎる人だと.
呪いなどとは無縁であってもおかしくはないくらいだ.
彼女は呪術に関わる名家でもない.
私と同じごく普通の一般家庭で育った子だ.
それなのに、どうして呪いが見えてしまったのか.
それは今でも私には到底分からない.
どうして、呪術師を目指したのか.
そう彼女に聞いたことがあったけれど、
『 私にできることで人の役に立ちたいから…かな 』
『 それに呪術師って人手が足りないんだって.
でも、きっと呪いの数も多いだろうから、大きな被害を生み出したくないんだ 』と答えていた.
彼女は、親の仕事の都合で、1年生の10月末に京都校へ転校してしまった.
寮生活を送っていのるから、東京に残れば良いのではないかと思ったが、そういう訳にもいかなかった様だ.
約半年程ではあったが、同じ時を過ごしていた.
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彼女が京都校へ転校してからも、メールや電話を通じてやり取りをしていた.
それは、ほぼ毎日のように続けていた.
私はその時間が楽しくて、とても好きだった.
けれど、2年生になって、少ししてから、
彼女からの連絡は途絶えた.
もしかしたら、後輩も出来て色々と忙しいのかもしれないと思っていた.
それは、違った.
夜蛾先生の報告で信じたくないことを告げられた.
____ 傑、落ち着いて聞くんだ.
____ Aが、死んだ.
____………えっ……?
____ 後輩と一般人を庇ったそうだ.
重たい鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けた.
その3文字が何度も、何度も、私の頭の中で反響した.
嘘だ.
嘘だ .
嘘に決まっている.
自分でも驚く程に取り乱した.
私が夜蛾先生に掴みかかるのを、悟と硝子が必死に抑えていた.
どうして、
なぜ、
なぜ、彼女が死ななければならなかったんだ__.
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おはぎとだんご(プロフ) - すごく素敵な作品でした。ありがとうございます。これからも楽しみにしています、 (2021年2月15日 1時) (レス) id: 1cc5216453 (このIDを非表示/違反報告)
のんのんの(プロフ) - 完結っ‥‥お‥‥おめでグスッおめでどぉ‥ございます"ッ‥‥‥‥うッグスッ‥‥‥‥推し様か"ッ‥‥っ!生き生きッッッッ‥‥してて"ッグスッ‥‥‥‥素晴らしか"ったでず‥‥ズビッおもしろかったです"!ありがと"うございましだ (2021年1月11日 9時) (レス) id: 588546bca4 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 傑が生き生きしててとっても好きです!応援してます! (2021年1月5日 22時) (レス) id: 0939652fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2021年1月4日 20時