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青side
俺が重岡に壁ドンしていたのは、見せてもらった写真の子に合わせろと迫っていたから。
いや、まぁ正直言うと本当に会いたかった訳じゃない。
だって男やし。あれ女装やし。
女装やってわかったのは、写真を見せてもらったあの時。
｢やっぱめっちゃかわいいやん…。これどこの制服やろ。あぁ〜でももう重岡の彼女なんやもんなぁ…。｣
なんて言いながら写真を見ていると手が滑って写真がスライドされてしまった。
｢あっやば
え？｣
画面に映し出されたのは
先程と変わらないかわいい女の子の顔
と
男らしい上半身
おん？？？？
俺目おかしくなった？
瞬きしても目をこすってもその男らしい体が変わることはなく、勿論可愛い顔も変わらない。
スっともう1枚横にスライドすれば今度は髪の毛が短くなっている。
あーーーーーーーーー
なるほど…これ、女装か…。
がっかりしながら写真を何枚か見ている内にあの可愛かった子は完全なる男に。
というか…んん〜？見た事あるような…。
あ、重岡の隣にいっつもおる子や！
望が学校で重岡を見つける度｢あぁー！今日もめっちゃかわいい…！ほらほらほら流星もみて！｣ってうるさいから仕方なく俺も見て、んでそん時大体隣におる子や。
重岡よりこの子の方が可愛いと思うけどなぁと思ってたからよく覚えてる。
ん？待てよ？女装って事は。
俺は男に一目惚れしたんか。
後輩に騙されて男に可愛い可愛い言うてたんか。
女の子に困った事のなかった俺が、女装男に。
なんかちょっとムカつくな。
2人の話を聞いてると彼女ではなかったらしい。
そりゃそうや。女装やし。
ご機嫌な望と交代して今度は俺が声をかけた。
仕返ししたろ。
｢この子、お前の彼女じゃないんやな？｣
｢は、はい。｣
｢じゃあ会わせてくれ。｣
自分が後輩から怖がられてる事は知ってる。
やから会わせられるはずのないこの子に会わせろと迫ったらこいつはきっと困り果てる。
その先はなんも考えてないけどちょっと懲らしめられればええかなって。
これは俺の控えめなプライドが傷つけられた仕返しやからな。
さっき望がしてた様に勢いよく壁に手をつき、睨みつけるように目を見つめる。
｢頼む。｣
重岡の目に段々涙が溜まっていく。
ちょっと可哀想になってきて、なーんてな、って言おうとしたその時、
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作者名：うのせうせせと | 作成日時：2020年7月30日 21時
