こんなはずじゃなかった彼氏編(JW青×JW緑) (ページ35)

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青side

｢あ、あの！｣

とも子ちゃんの声でハッとして我に返る。
意味もなく歩いてたら職員室から結構遠い所まで来た。
バクバク鳴る心臓から目を背けて出来るだけ平静を装う。

｢なに？｣

振り返るとビクッと肩を揺らした。
目にもう涙はないけど、困惑してるのがよくわかる。

｢な、なんなんですか？俺帰らないと…。｣

全くのノープランでここまで来てしまった。
俺ととも子ちゃんの共通の話題なんて重岡しかない。
でも急に重岡の話し出すのも…。
それに俺の事どう思ってるかも若干聞いてみたい。
怖いもの見たさ…聞きたさ？
あぁでもこの状況で聞いたらおかしいか。
俺が悩んでいる間にもとも子ちゃんは訝しげに俺を見つめてくる。
とりあえず喋らないと！

｢あの、っ君さ、重岡といっつも一緒におる幼なじみの子やろ？｣

そう言うととも子ちゃんは驚いていた。
なんで知ってんの？とでも言いたげな顔。
そのキョトンとした顔が可愛くて、つい言うつもりの無かった事まで口をついて出た。

｢…俺な、会いたい人がおんねん。とも子ちゃんって言うんやけど、君は…知らん？｣

会いたい人は君やねんけどな。
多分知らんって帰ってくるやろうなと思い次の話題を考えていた。
会話が途切れてすぐに帰るって言われないように。
けど、とも子ちゃんから出た言葉は予想と真逆やった。