こんなはずじゃなかった彼氏編(JW青×JW緑) (ページ17)

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青side

あれから少し経ったある日。
俺は次のデートで頭がいっぱいのいつもより楽しい毎日を過ごしていた。
2年の校舎からはグラウンドがよく見える。
俺の席は、気持ちい風がよく入る寝るのに持ってこいの窓側。

なんとなく外を覗いていると1年が体育をしてるみたいやった。
いつもなら、声うるさいし安眠妨害やわ、位にしか思わないけど今日は違った。
俺の目線の先には、重岡とけらけら楽しそうに笑うあの子。
女装をしてないあの子をちゃんと見るのは何気に初めてやな。

どう見てもガッツリ男の子やけど、笑うと目の下にできる窪みとか、満足そうなドヤ顔はやっぱり可愛くて。
あの子が可愛い女の子の姿じゃなくても、その一挙一動に胸はきゅんと音を立てる。

あぁ～…週末楽しみ…。
またあの子と一緒にいれると考えると自然と笑みが零れた。

体育の様子をじっと眺める。
サッカーやな。あ、試合してるんか、流石重岡はサッカー部だけあって他のやつよりは上手い。
あの子は…苦手なのかだいぶ苦戦してるみたい。

拙いドリブルに、そんな所も可愛いなーなんて呑気に眺めてると試合が終わって2人は休憩に。
行儀よく三角座りしてるあの子に、重岡が手を小さくぱたぱたさせて近づいていく。
あいつは何してんねや…？と思った次の瞬間

ｶﾞﾀﾝｯ

思わず立ち上がってしまった。
皆の視線が一気に集まる。

｢…藤井どうした？｣

｢あっいや…、あ〜…トイレ。トイレ行ってきます。｣

ぽかんとした皆の横を通り抜け一応言った通りトイレへ。

あいつ…、とも子ちゃんにちゅーしやがった！！！

気づいた時にはつむじに顔をつけてて、驚いてキレてるあの子に対してめっちゃ重岡は楽しそうに笑ってた。
なんなん！？幼馴染の距離感てそれが普通！？
とりあえず重岡…今日の部活覚悟しとけよ…。

教室に戻ると丁度チャイムが鳴った。

望がどうしたん、なんて聞いてくるので重岡の行動を全部話してやった。

部活では、勝手にヤキモチを妬いた望のウザ絡みと、恨みを晴らすまいとする俺からの攻撃で、重岡はいつも以上にヘトヘトになっていた。