こんなはずじゃなかった彼氏編(JW青×JW緑) (ページ14)

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青side

楽しい時間はあっという間に過ぎて、気づけばもう8時。
帰さなあかん時間。
俺はすっかりこの子が男やなんて忘れて楽しんでいた。
…帰したくない…。

まぁけど、勿論そんな訳にもいかん。

「あの、今日はありがとうな。めっちゃ楽しかった。｣

鞄からさっき買ったピアスを取り出す。

｢んで、まぁお礼というか。これプレゼント。ショッピングの時見てたけど、男物やから買いにくかったんかなぁって。」

ドキドキしながら袋を渡すと驚きつつも素直に受け取ってくれた。
開けて、と催促する恐る恐る包みを開いていく。
中のものを確認しすると、顔が明るくなり少し口の端が上がった。
これは、喜んでくれてる。…よね？
安心して、んへへ、なんて間抜けな声が漏れた。
誤魔化すように、喜んでくれて良かった、と続けた。
ピアスを見てニコニコしてるとも子ちゃんはやっぱり可愛くて、次も会いたいという気持ちが膨らむ。
1回だけって言われてるやろうし、望みは薄いけど、それでも…！

｢…あの、それでさ、俺今日ほんまに楽しくて。もし良かったら、またこうやって出掛けてくれれんかな…？｣

こんなこと聞かず重岡にまた頼めばええんやろうけど、嫌々付き合わせるなんて事はしたくない。
だからもし、首を横に振られたら、
諦め………………………っられるかどうかわからんけど…！
今回みたいに無理矢理デートしたりしない！

やから、お願いやから、頷いて…！

そう強く祈りながらとも子ちゃんを見つめる。