こんなはずじゃなかった彼氏編(JW青×JW緑) (ページ13)

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青side

どういう心境の変化なのか、あの後からとも子ちゃんはずっと俺に腕を回してベッタリくっついてくる。
それだけでも俺の心臓潰れるんちゃうか？って位ドキドキしてるのに、更に俺が他の女の子や店員さんの方を向けば頬を手で挟んでグイッととも子ちゃんの方を向かされた。
俺と目が合うと満足気な顔をして頬から手を離しまた腕を絡ませてくる。
目を合わせる時も身長差の関係で必然的に上目遣いな訳で。
密着＋上目遣い＋満足気な笑顔
の3コンボを何回も喰らった俺のライフはもうほぼ残ってない。

しかし、それで終わりじゃなかった。

事件が起こったのは休憩で入ったカフェ。
昼を食べ損ねた俺はグラタンを、とも子ちゃんは飽きもせずまた甘いパフェを頼んだ。
2.3口食べた後、とも子ちゃんは何か思い出したかのように俺からスプーンを取り上げた。
食べたかったんかな？なんて呑気に考えて、備え付けのカトラリーケースからスプーンをもう1つ取り出そうとするとその手を抑えられた。
俺の手を抑えながら器用に湯気立つグラタンを掬い、ふーふーと冷ます。
うわっその顔めっちゃかわいい。
新たに見えた表情に嬉しくなったのも束の間、そのスプーンを俺の前に突き出した。

…？

｢…あ、食べたいん？ええよ、食べ？｣

そう言ってもとも子ちゃんは首を横に振るだけ。
え、なに？
今日イチ読めない行動に脳をフル回転させているととも子ちゃんが、ぱか、と口を開けた。

｢口、開けろって事…？｣

｢ｺｸｺｸ｣

言われた通り開けると、丁度いい温度になったグラタンが口に入ってきた。

……………………。

あーんされた！！！！！？？？

まさかの行動にまた頭を抱えているととも子ちゃんはまた満足気に笑いまたグラタンを掬っている。

まって！！まだ1口目の衝撃が処理しきれてないからそんなかわいい顔でふーふーせんといて！！

これ以上あーんなんてされたら｢死因：可愛すぎ｣になってしまう！
命の危機を感じた俺は1口目を何とか飲み込んで自分で食べるから大丈夫やで、とやんわりお断りした。
しかしとも子ちゃんは1歩も引かず、少しムッとして更にスプーンを近づけくる。

あ、その顔も可愛い。

結局、俺は可愛さに負け、1皿全部食べさせてもらいました。