こんなはずじゃなかった(JW青×JW緑)

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緑side



ﾄﾞｸﾝ、と心臓が大きく跳ねた。
なんで、いやそんな、分かるわけない。
すぐ否定せなあかんのに混乱しすぎて言葉が出ない。
だって、だとしたらいつから？
分からない事が多すぎる。


青｢ごめん、俺最初からとも子ちゃんが男やって知っててん。｣


次々と落とされる爆弾発言に俺の頭はパンク寸前。
最初から…？じゃあなんでデートなんか…。会うメリットある？


青｢最初は、騙されてムカついて、仕返ししたろ思って、しげに迫ってん。んで初めて出掛けた日、男やって分かってんのに可愛くてしゃーなくなって。好きになって、会いたいなって思うことが増えて、何回も会う内に君じゃないとあかんくなってた。学校でも目で追う様になって、君の隣にずっとおるしげに嫉妬したりもした。｣


先輩から語られる話は到底信じれなくて、完璧にキャパを超えてた。
唖然としてる俺に、先輩は抱き締めていた腕を外し肩に手を置き改めて顔を合わせる。


青｢だから、俺が言いたいのは…、
俺は君が好きやねん。とも子じゃなくて、君が。｣


その言葉に、それまでの思考が全て吹き飛んだ。
俺を、好き…？


｢は…、嘘や…。冗談ですよね？からかってるんですよね…？｣


青｢嘘やない。冗談やない。からかってない。｣


｢そんなわけない…、だって、だって…！｣


言いたい事が多すぎて、頭の中はぐちゃぐちゃで何も言えない。
出てこない言葉の代わりに涙が溢れた。
優しく涙を拭ってくれる先輩の手が温かくて涙は余計に止まらない。


｢し、信じらへんっ、俺の事すきやなんて…！｣


その瞬間、先輩の唇が俺の口を塞いだ。
優しく触れるだけのキス。
唇が離れた時にはもう涙は止まっていた。

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