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「オッパって言わない?」
「…そうです」
俺が言ったことを復唱したジニヒョンは、食べる手を止めて、目を丸くしていた。何だよその顔。
公演もひとまず無事に終わった。
束の間の休息を各々満喫していて、ホテルに残ってた俺とジニヒョン、成り行きでふたりでごはんを食べることになった。
他愛ない話をしながら食べ進めていたけど、近頃思ってたことがふと思い出されて、つい口から出てしまった。マンネラインの前でやったらぜってぇ馬鹿にされてたわ。
「ユンギオッパって呼ばれてないの?」
「ずっとさん付けです。ユンギさん、て」
「ええ…まあAちゃんらしいと言えばそうだけど」
「全員にそうならいいですよ」
え?と首を傾げたジニヒョンは何も悪くないけど、恨みがましさを込めてじっと睨むと、怖い顔しないで!と大袈裟に声を荒げた。
「ジニヒョンのことも、クサズもクオズもオッパって呼ぶんですあいつ」
「…言われてみれば、たしかに」
「俺だけ一回もない。なんで?」
「知らないよ……」
口いっぱいにステーキを頬張るジニヒョンがハムスターに見えた。疲れてんのかな俺。
美味しそうに頰を緩めてそれを飲み込んだ後、それならさぁと口を開いた。
「言えば?オッパって呼んでーって」
「俺がそんなこと言えるとでも?」
「ユンギはツンデレだからね」
テヒョンとかならすぐ言いそう、とケラケラ笑ってるけど、マジで結構深刻だから。
鋭い視線に気づいたのか、誤魔化すように咳払いをしてスッと背筋を伸ばした。
「よし。ヒョンに任せなさいユンギ」
「は?」
「ヒョンが不器用でヤキモチ焼きな弟のために一肌脱いであげる」
ニヤッと笑ってウィンクされても、不安でしかないわ。大丈夫か?
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テテLOVE - とーーてーーーもーーーーーおもしろいです!!! ユンギ最高だわー♪ てか、これが現実だったら死ぬ確定。。笑笑 良いところで終わってかなしいTT 続き待ってますーーー('∀') (2019年8月9日 20時) (レス) id: 817c01a749 (このIDを非表示/違反報告)
ayy(プロフ) - shoko0619さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます;;そう言っていただけて、本当にありがたいですし嬉しいです…更新頑張りますので、のんびりお付き合い下さいませ! (2019年5月11日 0時) (レス) id: c2674094d6 (このIDを非表示/違反報告)
ayy(プロフ) - けーぽさん» お返事遅くなりごめんなさい!;;コメントありがとうございます!公開、結婚…めちゃくちゃ良いですね……!!!お話かけるように頑張ります!ありがとうございます^ ^ (2019年5月11日 0時) (レス) id: c2674094d6 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - ayyさんの小説大好きです。続きが気になります。更新待ってます。 (2019年5月3日 6時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
けーぽ(プロフ) - いつかでいいので、彼女を公開するか、結婚してほしいです! (2019年3月20日 14時) (レス) id: 386d70d567 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ayy | 作成日時:2019年3月9日 8時