異義アリ！０４ ページ4
○●○
｢影山!日向くん!そろそろ体育館入ってねー｣
影山は｢ちわす｣と挨拶をした。けれど、高く放られたボールは、落ちる気配がない。
日向くんは、私の方を見て驚き、影山が上げたボールを頭にポコンと当てる。
｢!マネージャーだっ!｣
｢…あっ、そっか｣
日向くんが初めて部活に来た、つまり教頭のかつらをぶっ飛ばしたとき、私は委員会で遅れていたのだ。
体育館出禁になった日向くんと会うのは、これが初めてということだろう。
｢えーと、マネージャーの(名字)Aです。2年生だよ｣
｢(名字)……?あっ、田中さんが『女子のクセに馬鹿力なゴリラ』って言ってた? やつですか?｣
｢ごめんそれは初耳。つかなんだよ田中、あいつふっ飛ばす｣
｢おい日向。(名字)さんはゴリラじゃねえ｣
ボールを片手に影山が口を挟む。
汗ばんでいるところを見ると、大分前からアップをしていたらしい。
影山……! あなたにそんな気遣いできる心が存在していたのね……!!
｢ゴリラじゃゴリラが可哀想だろ。(名字)さんはカバでいいんだよ｣
｢おい影山ふざけんな。期待した私が馬鹿みたいだろうが｣
えー、そうなのー!? なんて叫ぶ日向くん。
やめて真に受けないで!!!
｢(名字)さん、おれはカバかっこいいと思います!｣
｢ああうん…… フォローになってないけど、気遣ってくれてありがとう、日向くん。｣
｢エッ君付けなんですか……?｣
｢うん、ごめん日向。『くん』はずすからそんな冷めた目で見ないで。傷つくから｣
１年生、問題児多すぎない?
○●○
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
□色(プロフ) - ほのぼのボーノさん» ありがとうございます。早くもコメントをいただけて光栄です(^^) 更新頑張ります! (2017年5月9日 22時) (
レス) id: 6799536af4 (このIDを非表示/違反報告)
ほのぼのボーノ(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2017年5月9日 19時) (レス) id: 625573f22e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：□色 | 作成日時：2017年5月9日 19時
