夢うつつ (ページ28)

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君だけの魔法使い(紫) ページ28

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「高橋くんさ、こんな頻繁に抜け出して怒られへんの？」
「最近はもう怒られへん。」
「呆れられてるだけやん。」

あれから何度か、Aちゃんは俺に会いに来てくれる。
昼は制服で、夜は私服で会えるとか俺は贅沢なわけやけど。連絡先は教えてくれへん。

「今日は何しに行く？」
「高橋くんが好きなとこでええよ。」

「そしたらゲーセンな。」
「え、またぁ？」
「まだしてへんゲーム大量にあんねんから。」

なんだかんだ付いてきて、付き合ってくれるんやから
満更でもないんやなーとか。わざわざ俺に会いに来てくれるの嬉しいわーとか。心の中で呟きながら。

いつも通り、その手を握って歩き出す。

「Aちゃんパンケーキ好き？」
「まぁ、好きやけど。」

「今度、一緒に食べに行こや。」
「いや夜は開いてへんやろ。」
「やから、昼に会お。」

昼やったら着飾って来てくれるんちゃう。
まぁ、今みたいにゆるい格好して来てくれるんも嬉しいけど。