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「ほら、はよ。」
「…ちょ、待って。」
大体こういう賭け事は俺が負けるってパターンやったのに。初めて勝ってしまって何も考えてないことに気付いた。
こんな賭けを利用するなんて卑怯かもしれんけど。
使うなら今しかない。
「来年も、一緒に過ごしたい。」
「うん、分かった。」
「あと、昔みたいに駿佑って呼んで欲しい。」
「1個ちゃうやん。」
「数の制限あったっけ？」
「あ、言うてへんわ。」
遠回しが効かへんのはとっくの前から知ってるから。
「あと、もう1個。
俺と恋人になって楽しい思い出いっぱい作らへん？」
ちゃんと君が俺と同じ気持ちになるまで
この二文字は言わんけど。
絶対、振り向かせるから。
「期待してるで、駿佑？」
「…任せといて。」
来年も甘く赤い宝石を君に。
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作者名：ユキ | 作成日時：2022年8月21日 22時
