♭♭彼女がいる？！♭♭ ページ14
〜side三月〜
一織と陸のデカい声が寮に響き、飛び起きたオレ。何かあったのかと思い慌てて寮の共有スペースに向かったが特に変わった様子はない。騒ぎを聞きつけてオレと同様に共有スペースにやってきた壮五は困惑してるし大和さんは…眠そうだ。
｢一織、どうした？｣
｢三月！一織が彼女のノート持ってるんだよ！｣
｢ですから彼女じゃないと言ってるでしょう！？｣
……ちょっと待て陸、彼女って……？一織に彼女がいたのか…？！
｢若いねぇ、青春すんのはいいけどバレないようにな〜｣
｢二階堂さんまで茶化さないでください！兄さん、この方達の言う事は信じなくて結構ですからね。｣
必死に｢一織に彼女がいる説｣を否定する一織。
｢わかったわかった、お前ら一織のこといじめんなよー？｣
｢えー……三月は気にならないの？このノート一織じゃないのに…｣
｢ほら、着替えて来い！今から飯作るから！｣
心の底から安堵したような表情をしている一織の肩をポンと叩き一織を自室に向かわせた。
朝食が完成し、まだ起きて来ない環、ナギを起こしに、ついでに部屋に向かわせたっきり戻って来ない一織も呼びに行く為にオレはそれぞれの部屋に向かった。一織の部屋の扉をノックしようとすると扉が少しだけ開いていた。
………一織…悪い兄ちゃんでごめんな…。
心の中で謝りながら扉の隙間から中にいる一織の様子を伺った。
騒ぎになっていたノートを捲り、時折自身のノートにサラサラと何かを書き込む一織が見えた。オレが驚いたのは一織の顔だ。
普段滅多に笑わない一織が笑っている…。
やがて一織は自身のノート、騒ぎになっていたノートを閉じ、大事そうに通学鞄の中にそれらを入れた。
オレのカンだけどあのノートは多分一織のクラスメイト、けど一織にとってそのクラスメイトは今まで一織が接していた人達よりも大きな存在になる……もしかしたら…一織の大切な存在になるのかもしれない…。弟のあんな緩みきった顔は見たことがない。
｢一織、入るぞー｣
｢兄さん？はい、どうぞ。｣
オレが中に入ると一織はいつものクールな表情に戻っていた。
｢…あの、どうかされましたか？｣
｢あぁ、朝飯できたぞ！｣
｢もうそんな時間ですか…。ありがとうございます、すぐに行きますね。｣
｢おう！それと一織、兄ちゃんは一織の味方だからな？｣
｢………？｣
今はまだ一織も自覚していないんだろう…。けどきっといつか自覚する時が来る。…オレは兄貴として、一織の幸せを願ってるからな！
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ととろと - メンヘラではなく、メンクイじゃないでしょうか？ (2017年10月11日 22時) (
レス) id: 74d0315008 (このIDを非表示/違反報告)
ふうり(プロフ) - みゅうさん» みゅうさん、コメントありがとうございます！そう言って頂けて本当に嬉しいです(;_;)亀更新ですがこれからもも楽しんで頂ける様、私も精進します…！ (2017年9月7日 18時) (レス) id: c3b30cd158 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう - 面白いし、楽しいです。更新楽しみにしてます！ (2017年9月3日 18時) (レス) id: ac309c6a0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふうり | 作成日時：2017年7月30日 2時
