♭♭早朝の彼女♭♭ ページ13
〜side一織〜
私達の初めてのライブ、早く目が覚めてしまった私は気持ちを落ち着かせる為に練習着に着替え、寮の外に出た。
ライブ会場を通る様にランニングをしていると思いがけない人物に遭遇した。
泉谷名前さん、私と四葉さんが転校してきた時から世話になっているクラスメイト。普段の私なら特に気にすることもなく通り過ぎていただろう。しかし気がつくと彼女に声をかけていた。話を聞く限りライブのチケットを買う為にこんな早くに会場に来たらしい。
必ず満足させる、そう宣言してしまい恥ずかしくなった私は彼女から逃げるようにランニングを再開した。
もっと話したかった、そう思う自分の心に気付かないふりをしながら……。
｢和泉くん待って！｣
後ろから先ほど別れたばかりの泉谷さんの声がした為走るスピードを緩めて後ろを振り返る。
｢はぁ…はぁ……和泉くん速いね…。｣
｢まあ、トレーニングはしているので。どうしましたか？｣
｢これ……渡そうと思って。｣
彼女に手渡されたのは数冊のノートだった。
｢1週間殆ど来れなかったでしょ？よかったら使って？｣
｢いいんですか？私が持っている間貴女はどうされるんです？｣
｢大丈夫だよ、ちゃんと別の紙に書くから！｣
｢そういう問題ではありませんよ……。学校に来た時に見せて頂ければ結構です。｣
｢ええ……折角追いかけてきたのに……。｣
………しゅんとして落ち込んでいる…可愛い人だな……。
｢…折角なのでお借りします。｣
｢本当？｣
｢はい、次に学校に行く時にお返ししますね。｣
｢わかった。あ、誤字とかあったらごめんね？それじゃ！｣
彼女はチケット売り場に向かって走って行ってしまった。
ノートをパラパラと捲ると女性らしく丁寧な文字が細やかに記されている。所々に図や表が書かれていてとてもわかりやすいノートに見えた。
｢ふっ……四葉さんにとって良い参考書になりそうです｣
ノートを小脇に抱え私は寮に向かってランニングを再開した。
｢おかえり一織！どこ行ってたの？｣
寮に戻るとIDOLiSH7のセンターである七瀬さんが起きていた。
｢おはようございます、少し走り込みをしていただけですよ。｣
｢ふーん……あ、なにそのノート？もしかして一織の？｣
｢違います。｣
｢じゃあ誰の？もしかして彼女？！｣
｢はあ？！どうしてそうなるんですか！｣
口喧嘩に発展した私達の声によって他のメンバーが起き出すまでにそう時間はかからなかった。
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ととろと - メンヘラではなく、メンクイじゃないでしょうか？ (2017年10月11日 22時) (
レス) id: 74d0315008 (このIDを非表示/違反報告)
ふうり(プロフ) - みゅうさん» みゅうさん、コメントありがとうございます！そう言って頂けて本当に嬉しいです(;_;)亀更新ですがこれからもも楽しんで頂ける様、私も精進します…！ (2017年9月7日 18時) (レス) id: c3b30cd158 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう - 面白いし、楽しいです。更新楽しみにしてます！ (2017年9月3日 18時) (レス) id: ac309c6a0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふうり | 作成日時：2017年7月30日 2時
