続:君となら2

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楽しい時間はあっという間に終わり







会場をあとにする









今日は打ち上げがあるらしく








終わってからは会えないと言われてた








恭哉｢あーかっこよかった！赤と黒の衣装まじよかったよね｣









｢あれあたしも見た時からいいなって思ってた！｣









余韻に浸りながら









人混みの中を歩いていると









急に足が止まった






恭哉｢Aさん？どうしたの？｣









｢･･･ごめん･･･足がすくんじゃって･･･｣









下りようとしていた階段








あたしはここから突き落とされた









恭哉｢･･･階段から落ちたって･･･まさかここ？｣









頷くと







少し震えるあたしの手を







ぎゅっと握ってくれた









｢あの時･･･誰かに後ろから･･･｣








つい口から出てしまった言葉に









恭哉｢まじ･･･？突き落とされたってこと？｣









彼の声も少し震えているように感じた









｢･･･ごめん。こんな話するつもりじゃなかったのに｣









恭哉｢登坂さん知らないの？｣








｢誰にも話してない｣









階段の上で立ち止まるあたしたちを






不思議そうに見て通る人達







恭哉の手を引かれて








少し人が少ない所へ歩いた









恭哉｢･･･ずっと1人で抱え込んでたってこと？なんで言ってくれないの｣









｢･･･言っても無駄だから。なにも変わらないから｣









恭哉｢変わるよ。Aさんの気持ちが変わる。1人で抱えてたらしんどいじゃん｣









｢でも話しても解決することじゃないし･･･｣









恭哉｢でもそんなこと出来たのってファンってことだよね？｣









｢･･･たぶん･･･だから広臣たちには尚更言えなくて･･･｣









恭哉｢そうだよな･･･｣









｢だから言わないで？お願い｣









恭哉｢言わないけど･･･それじゃAさんライブ来る度ビクビクしてなきゃいけないじゃん｣









｢それはもう仕方ないよ･･･自業自得なとこもあるし･･･｣









人気がない分








逆に目立つのか









前を通る人が







チラチラとこちらを見る









｢･･･帰ろ？｣









恭哉｢そうだね｣









結局あたしは






あの時のことを忘れられない

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