続:向日葵の恋5

剛典side ページ23

隆｢臣、今日どうした？体調でも悪ぃの？｣









収録が終わったあとの楽屋









傍から見ても感じ取れる







臣さんの不調









臣｢ん･･･悪ぃ。昨日飲みすぎた｣









隆｢仕事に支障出るまで飲むのはやめようって決めたじゃん？｣









臣｢ごめん｣









楽屋の空気が少し重い







臣さんと2人になるきっかけつくらないと









このままじゃ何も聞けず仕舞いじゃん！









まかせとけって後輩に言っちゃったよ？









次の現場へ向かい








雑誌の撮影をするものの









｢｢登坂さんもう少し笑顔でお願いします！｣｣





何度も笑顔の注文をカメラマンにされるくらい









今日の臣さんはひどかった







…




…









うっわぁ〜結構遅くなっちゃったな･･･








バタバタとして気がつけば






時刻は21:00を過ぎていた








臣｢じゃ、お疲れ様でした｣








先に帰り支度を整えた臣さんが帰ろうとしていて








｢あっ･･･臣さん･･･！｣








思わず呼び止めた







このままじゃ進展なく帰るところだった









臣｢なに｣









｢その･･･少しだけ付き合って貰えません？飲みましょ！｣









臣｢･･･いいけど｣








そうして





臣さんとようやく2人になれる時間を作った









近くの個室居酒屋に入り









明らかに様子のおかしい臣さんと







挙動不審の俺









臣｢お疲れ｣







｢お疲れ様です｣







乾杯をして半分ほど一気に飲んだ








特に何を話すわけでもなく








来た料理を黙々と食べる









スマホ片手に枝豆をつまむ臣さん









スマホ触る暇あるならAさんに連絡しろよっ








心の声が漏れそうになる








｢･･･臣さん｣








目線がスマホから俺に移る








臣｢ん？｣









｢･･･同棲どうすか？楽しい？｣









探り探り行こうと








遠回しに聞いてみるものの









臣｢ん。まぁな｣









そう言ってまたスマホに目線を落とした









嘘ばっか･･･







なんで俺にまで嘘つくんだよ･･･









緊張や焦りは次第に





約10年一緒にやってきた仲なのに









隠し事をされたというショックと








小さな怒りへと変わっていった











｢･･･順調ですか？｣









臣｢ん。まぁな｣









その言葉に








｢嘘ばっか･･･｣

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