渡辺目線 ページ9
俺は正直女が苦手だ。
というのも女は顔だけで寄って来る。
それが俺にとっては吐き気がする。
一番の原因は中学時代にあった。
俺が中２の時、１つ上の先輩で付き合ってた彼女がいた。
彼女は学校一有名な美女だった。
俺も正直憧れていた。
そんなある日先輩に告白され浮かれていた俺はすぐOKをして付き合うことに。
先輩の裏の顔を知らずに。。。
付き合ってる頃は毎日の登下校一緒にしてたくらい。
出かける事もなかったし、デートというのもなかった。
その時におかしいと気付けば良かったものの俺は未熟だったためそこまで気付かなかった。
付き合って３ヶ月経ったある日。
下校の時いつも下駄箱で待ち合わせをするのにその日は待っても全然現れなくて、俺は彼女がいる教室へと向かった。
すると教室の中から声がする。
静かに耳を澄まして聞いていると信じがたい出来事が・・・
「ねぇ、翔太くん待ってるんじゃないの？早く行きなよ。」
「いいのいいの。私が学校一の美女だから遊び半分で告白したらあっさりOKされちゃったし。元々付き合うつもりなんてなかったけど、まさかOKされるとは。翔太くんは顔だけはいいんだけどね。中身は私には全然無理だわ。」
「それ翔太くんが可哀想じゃん。」
「だって暇だったんだもん。ちょっと遊んであげようって感じだった。それに私には３つ上の大本命の彼氏いるし。」
「２股？余計に最低じゃん。」
「翔太くんにバレなきゃいいの。だから登下校しか一緒にしてないもん。デートとかお出かけなんて行った事ないもの。」
その話を廊下で聞いていた俺はブチ切れた。
もう一瞬にして先輩の事なんかどうでもいいと思ってしまった。
「さっきから黙って聞いてれば勝手な事ばかり。いい加減にしろよ。とっとと別れてやるよ。お前なんかこっちから振ってやるよ。顔だけ良くても性格悪いな。学校中にバラしてもいいんだぞ。」
「そ、それだけは。。。」
「結局バレたらヤバいからだろ！お前、もう二度と俺の前に現れんな。いいな？」
言いたい事だけ言ったらスッキリした。
それが原因で女なんか顔だけでしか俺の事を判断しない。
そんな奴らなんか俺は興味がない。
たった１人を除いては。
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作者名：Jasmine | 作成日時：2024年1月27日 10時
