初授業 ページ4
週末が終わり、今日から初授業開始。
朝から学生達の波が凄い。
まぁ同じ学校へ行く生徒達ばかりだからしょうがない。
そして私は気付いてしまった。
人の波に埋もれて楽しそうに友達と歩く、あの子の姿を。
中学時代の私の親友だったのに私の事を裏切った小山莉那を。
私はもう中学時代の事を思い出したくもなかったのに。
ああ〜朝から見たくもない顔を見ちゃったなー。
てかなんでこの学校にいるの？
私がこの学校へ来るの先生と両親以外誰も知らないはず…
家から少し遠いこの高校をわざと選んだのに。。。
中学の同級生と会わない為に選んだのに。
でも莉那は同じクラスには居ないはず・・・
でもこの学校にいると言う事は入学式の新入生代表挨拶見てるって事！？
そしたら私がこの学校にいると気付いてるはず。
最悪だ・・・！！
クラスが違うんだったら会わないようにすればいいだけ！
なるべく目立たないようにしなくちゃ。
そもそも莉那がいるんだったらもしかしてあいつもいるの…？
あいつと言うのは元カレの田中樹。
まさか・・・だよね・・・？？
いるわけないよね！！！
あの２人が現れたら私はきっとまた標的にされるに決まってる。
私を標的にし、みんなから笑われてみんなから避けられるように仕向けてくるに違いない。
私を陥れる事で２人は満足しているのだ。
そんなことを考えているうちに気付いたら教室へと到着していた。
なんだか一気に体の震えが止まらなくなった。
でもまだ何かされたわけではない。
莉那を見かけただけ。
でも見かけただけで恐怖心が湧くという事は莉那という存在が私にとっては厄介な人だということ。
その日から私はなるべくバレないように莉那を見かけては物陰に隠れたり、見かけたら別なルートを通ったりして直接会わないように避けてた。
でも莉那はちょくちょく教室へやって来る。
中には入って来ないけど、教室の入り口まで来てはある人物を呼び出していた。
その名前は渡辺翔太。
私と同じクラスにいる人。
イケメンで入学当初からクラスだけでなく、学校全体から人気があるらしい。
私には一切関係ない。
クラスが一緒って言うだけで接点もないし、これからも関わる事はないと思う。
でも後にこの人物によって私が振り回される事になろうとは。。。
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作者名：Jasmine | 作成日時：2024年1月27日 10時
