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俺は今日から高校生だ。
高校なんて適当に過ごして卒業できればいいやとだけ思っていた。
風が吹いて桜の花びらがひらひら舞っている光景があまりにも綺麗すぎて俺は思わずケータイを出し、写真を撮った。
こう見えて俺花とか春夏秋冬を大事にするくらい好きなんだ。
周りの奴なんか俺の事を見た目だけで判断しやがって、中身なんか誰一人見ようともしない。
そんな奴とは仲良くもしたくないし、別に仲良くしなくたっていい。
みんな中身よりも見た目が大事なんだ。
そんな事を考えたり写真を撮ってたら誰かが俺にぶつかってきた。
まぁ俺がこんな道端に突っ立ってんのも悪いんだろうけど。
しかもそいつ俺と同じ制服着てたから多分同じ学校なんだろうなと思った。
そいつ不思議なやつで手元から降りた原稿?みたいなやつを必死に拾い集めてて。
普通それより先にぶつかった俺に謝るだろ!と思ったら自然と「お前さ、人にぶつかっておいて謝りもしねぇの?」と口走っていた。
そしたら『す、すみません。ちゃんと前を見ていなくて。私の不注意です。すみませんでした。』って謝るだけ謝って逃げるように立ち去った。
私の不注意ってまぁ俺の不注意でもあるんだけどな。変な奴。
なぜか俺はフッと笑った。
入学式が始まりだるいなって思ってたら新入生代表挨拶で前に立ったやつを見て俺は驚いた。
さっきぶつかったやつだ!へぇーあいつ代表なんだ。
だから原稿みたいなやつ持ってたのか!
名前は望月A。なぜだか俺はそいつの挨拶に耳を傾けた。
なんだか優しい、フワッとした声、俺はそいつの声が耳から離れなかった。
先生の話なんかろくに聞かない俺。
でもそいつの声は引き込まれるようだった。
でも望月とかいうやつめっちゃ緊張してんのバレバレだぞ!
見ていて面白かった。
まぁこんだけの人数いれば緊張するのも分かるけどな。
そして入学式が終わり、HRを教室で行っていると俺は担任の先生の話も聞かず辺りを見回してた。
あいつと同じクラスかどうか知りたかった。
なぜそう思ったのかは分からない。
でも探してる自分がいた。
そしたらなんと同じクラスにいるではないか!
一瞬だが嬉しいと思ったのだ。
これが恋だと気付くのはまだまだ先。
こいつは他の人とは違う雰囲気だったからちょっと気になっただけ!!
俺はもう恋なんかしないんだ。
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作者名:Jasmine | 作成日時:2024年1月27日 10時