・ ページ34
『それで?』
「普通相良様ありがとうございましたって、コーヒーぐらい奢らないもんかねぇ」
確かに、原因は彼だけれど助かったのは事実だしお礼というものをしても良い気もする
しかも求められているのはたったコーヒーだけだ
『はいはいそうですね。相良様ありがとうございました。どうぞコーヒーをお飲みください』
そう言えばクツクツと笑った彼がコーヒーを注文して、ついでに私はクリームソーダを注文した
「それで?あれからは?」
『お陰様でなんもない』
「よかったねぇ」
『まぁ、ありがと』
ぶすっとした顔でお礼を言えば笑った彼の表情は柔らかい
『でも元はさが――猛だからね!』
相良くん、なんて苗字で呼んでいたのも馬鹿馬鹿しくなって
『なんで幼馴染なんだろ』
頬杖をついて息を吐けば、何故か満足そうに笑った彼
『開久なんかに行くから……女の子は安易に近付けないんだよ』
「別に近付いてこなくていいわ」
『それで私が誤解される』
「させておけば?問題ねーじゃん」
『馬鹿言わないでよ。彼女じゃないんだから』
「俺はそれでもいいと思ってるって言ってんの」
丁度来たコーヒーに口を付けて涼しい顔をする彼は今自分が言った言葉の意味をわかっているのだろうか
私だけがその意味に気付いて赤面しているだけだろうか
『っみ、わかんない。もっと言葉考えなよ』
熱い頬を冷ますようにクリームソーダの上に乗ったアイスクリームをすくって口に入れて
「考えて言ってるわ」
コーヒーカップがソーサーとぶつかる音と真剣な彼の瞳に、スプーンが止まった
「Aチャン顔赤いけど大丈夫?」
『っ、うるさいばかっ』
---------
思った以上に長くなってしまい自分でも驚いてしまいました
短編なのにまさか四つにわかれるとは…
区切りすいません
467人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
成田(プロフ) - 夢子さん» 夢子さん、コメントいただけるの本当に嬉しいです!!書く気力が湧き出てきます!ありがとうございます!そして大嶽くん読んでくださって嬉しいお言葉もありがとうございます!中編、近々上げられたらいいなと思っておりますので、その時はまたよろしくお願いします! (2020年8月28日 21時) (レス) id: 5763570508 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - 続け様にコメントすみません、大嶽さんなかなか見かけないのですっごく嬉しいです…!いつか出るであろう中編も楽しみです!今回も最高でした〜! (2020年8月28日 16時) (レス) id: 72b9a547c8 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 夢子さん» こんにちは!嬉しいお言葉ありがとうございます!きゅんきゅんしていただけたなんて嬉しいです!更新がんばりますのでまた読みに来てくださると嬉しいです! (2020年8月10日 13時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
夢子(プロフ) - ハグの日とってもときめきました!どのお話もきゅんきゅんしながら読ませていただいてます、更新が楽しみです!! (2020年8月10日 8時) (レス) id: 72b9a547c8 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 依織さん» はじめましてこんばんは!柳くん読んでくださったんですね!ありがとうございます!!大嶽さん!!リクエストありがとうございます!また新たな挑戦楽しみです!気長に待っていただけると嬉しいです!そして嬉しいお言葉もありがとうございます! (2020年8月6日 23時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ